フリーアナウンサー上柳昌彦さん 40年以上しゃべり続けてきたけど…俺、まだ、のびしろ、しかないわ
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【だから元気!】著名人に健康や元気の秘訣(ひけつ)を語ってもらう企画「だから元気!」。今回はフリーアナウンサーの上柳昌彦さん(67)です。1981年にニッポン放送に入社して以来、しゃべり続けて40年以上。2016年からは朝の番組を担当。その根底にあったのは高校時代に気付かされた「話すこと」への愛でした。(構成・高原 俊太)
早朝の帯番組「あさぼらけ」が始まってまもなく10年目に入ります。番組開始から深夜1時過ぎには起床して、深夜2時30分までにはニッポン放送に入るという生活をしていますが、これだけ長くやっているともう慣れてきましたね。
この番組は当時編成局長だった檜原麻希社長から「最少人数でやってほしい」とお願いされて、ディレクターとミキサーさん(技術)の3人でやってます。ラジオっぽくて面白いなと思ったけど、人がいないのでリスナーの方から届くメールは全て私がチェックしてます。大変ですけど、1983年に初めてレギュラーで担当した「オールナイトニッポン」でも放送作家さんなどは付いておらず、キューシート(進行表)で作っていたので、そういうところは性に合っているんでしょうね。
メールのチェックはリスナーの方が生活する光景が浮かんでくるのでいいことだなと思います。視覚障がい者の方だったり、授乳のために起きてくるお母さんだったり、私も入院していた経験があるので入院されている方に思いをはせることができています。
かなり体力を使う時間帯にやっているからこそ、体にダメージが来ることもしばしばです。22年には激しい頭痛が何日も治まらなくて、検査を受けたら「下垂体腺腫」ができていることが判明して、手術を受けました。昨年1月には全く声を出せない状況になり、声帯に結節ができていると診断されました。お医者さんからは「これ以上、無理をするとポリープになって全くダメになってしまう」とストップがかかりました。それに番組を始めてからは、慢性的な寝不足と、そこから来る耳鳴りがするようになりましたね。「だから元気」という企画の趣旨に反していますね(笑い)。
それでもこうしてマイクを前にしてしゃべることができているのは好きだからかもしれません。初めてそのことに気付かされたのは高校生の時ですね。当時は学校をサボって映画を見に行ったりしていました。そんなこともあってから高校2年の学園祭で、映画研究部の人たちに「パロディー映画を撮影したんだけど、フィルムで撮ったから音が入っていなくて、映像に合わせてしゃべってくれ」とお願いされました。臨海学校の余興で司会をやったりしていたのでオファーが来たんだと思います。そこで弁士のようにペラペラとしゃべってみると上映会を見ていた人が笑ってくれた。2日間の学園祭で1日1回ステージの予定だったものが、お客さんが増えて話題になるから数え切れないぐらいやりましたね。その時に「俺、こんなことできるんだ。自分が話したことで人が笑っているのってこんなに楽しいんだ」って感心しました。それを見た担任の先生から「しゃべる仕事をやってみたらどうだ」って言われて、「話すことが好き」って気付かされましたね。
そんな気付きから始まって40年以上しゃべり続けてきましたが、まだまだ自分には「伸びしろ」があるなと思っています。というのも、以前「オール…」を担当していたCreepy Nutsからそう学びました。
下垂体腺腫で入院していた際にテレビの朝の生放送で彼らの代表曲「のびしろ」をパフォーマンスするところを見たんです。危なっかしい2人だから、朝の生放送で心配だな、と思って見ていたら、膝を抱えて泣いてしまったんです。番組前後のつながりがなければ関わることはなかった彼らの歌詞を読み込んでまだまだ自分自身に「伸びしろ」があると思っていいんだなと思いました。
今はYouTubeに動画を上げたりしていて、映像の世界も楽しいなと思います。そこでテレビのナレーションもやってみたい、なんて思いますね。何度かやったことがあるのですが、テレビの世界、決まった尺の中にラジオを持ち込むことでテレビの人たちは面白がってくれるんですよ。ずっと夢だと言っているのが、NHKの大河ドラマと連続テレビ小説のナレーションを担当すること。それが実現できるまでは辞められないかもしれないですね。
≪ラジオ番組「あさぼらけ」人気コーナーがつなぐリスナー同士の交流≫
現在は「上柳昌彦 あさぼらけ」(月曜前5・00~6・00、火~金曜前4・30~6・00)のパーソナリティーとして日本の朝を明るく彩っている。番組の魅力を「リスナー同士のつながり」と説く。特にそのつながりを感じるのは番組内のコーナー「観音温泉るんるんタイム」だ。同コーナーは静岡県下田市にある旅館・観音温泉の女将が登場する。同旅館には番組リスナーが訪れた際に記帳するノートがあるといい、このノートを通じてリスナーが交流しているという。
「決して安くない旅館なんですけど、いろんなリスナーの方が家族を連れて、毎日のように訪れているんです」と明かす。さらに「そこでリスナーさん同士が女将と一緒に写真撮影するみたいなのがあって、そこを紹介するのが楽しいんです」と笑顔で話した。
◇上柳 昌彦(うえやなぎ・まさひこ)1957年(昭32)8月1日生まれ、大阪府大東市出身の67歳。立大法学部卒業後、81年4月にニッポン放送に入社。入社3年目の83年から「オールナイトニッポン」月曜2部を3年間担当。86年にはフジテレビ「夕やけニャンニャン」でMCを務めた。「THE ALFEE」の伝説となった静岡・日本平で行われたオールナイトライブを中継したことなどからメンバーから「4人目のアルフィー」と絶大な信頼を置かれている。血液型B。
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