栗山英樹氏 WBC「これがなかったら勝ち切れなかった」名将の言葉 大事な場面で遅れないために…

[ 2023年8月14日 13:28 ]

栗山英樹氏
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 侍ジャパン前監督の栗山英樹氏(62)が、13日放送のNHK総合「プロ野球 マジックの継承者たち Ⅱ 『WBC 栗山英樹監督』」(後10・00)に出演。侍監督就任から第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝まで約1年5カ月にわたって書き続けたノートを公開した。

 メモでは、知られざる舞台裏が明かされた。

 エンゼルス・大谷との交渉については「8月12日、翔平ゲーム後会見場で話」「2人で3分だけ話した」と記し、思いを伝えて帰国した。

 秋に入り、本格的なシミュレーションが始まると、代表メンバーの選考で試行錯誤を重ねていた。22年10月の段階で、先発の柱と考えていたパドレス・ダルビッシュの選出はさらに厳しい状況になっていた。VTR出演した、栗山氏を支える岸マネジャーは「プレーオフに出て、パドレスがけっこう勝ったんですよね。ダルビッシュは主戦で、シーズン終盤までバリバリ投げていた。本人がWBCに向けての準備が難しいかもしれないと。その時期に肩が戻らないかもしれないから、一旦無理かもしれないとなったんですよね」と明かした。

 11月には投手陣との構想が固まらない中でオーストラリアとの強化試合に臨んだ。日頃使い慣れていないWBC公式球の対応。「佐々木朗希、ボールが滑っていた。矯正を試みたが心配は心配だ」「伊藤、前回もそうだったがボールに強さがない。心配」「こういった湯浅がいるのかと。ストライクが入らない」とトップ選手がWBC球に翻弄され、栗山氏自身も不安な胸中をつづっていた。

 また、メモの中で頻繁に登場したのが「遅れない」という言葉。栗山氏は「何回も夢に見るんですよ、1年半。寝てて、うわーって。打たれて、逆転されて負けるっていう。怖い、しまったっていうのが、はー良かった夢でって」と監督である自分の迷いや判断の遅れで逆転負けする夢にうなされていたという。

 「星野(仙一)さんがまだ取材者の時、『あのな、栗。本当に大事な所で迷って打たれると、監督が打たれることあるんよ。頭の中真っ白になって、ピッチャー以上に動けなくなる。自分が責任感じて』と。監督ってそれが難しいんだと、考えるスピードがものすごく必要。例えば、3分で10個のことを考えるところを、3秒で10個の答えをばっと出さなきゃいけない。考えるスピードに差し込まれると。相当想定してないと、結論が出ない。だいたい結論が出なくて迷った時、悪い方に行って、迷いがあるだけにやられた結果がものすごく大きなものにつながってしまう。その怖さが監督ってあると思う」と監督という立場の重さを痛感した。

 そうした大事な場面で迷いを振り切るために、メモには「一つの場面で勝とうとするなら、監督の非情さと冷厳さが要求される。勝つためには誰にも遠慮があってはいけない。野球というゲームで勝負を争うには、あくまでも理詰めでなければならない」と記した。

 戦後のプロ野球をけん引した名将・三原脩氏の言葉を引用したもので「書いてあるものとして残っているものの中に、三原さんが感じていた本質みたいなのもすごくありましたし。自分が実際にやってみて、のたうち回って、苦しんでうまくいかなくて、どうしたらいいんだっていつも考えてて。同じような経験の中で三原さんはこういう風にするべきだと。これがなかったら勝ち切れなかったなあというのもありますし」と振り返った。

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