仲邑菫三段 最年少タイトル「女流棋聖」13歳、中学生で初獲得 囲碁の男女記録塗り替える

[ 2023年2月6日 15:32 ]

第26期ドコモ杯女流棋聖戦3番勝負の第2局で勝利し、取材に応じる仲邑菫三段=26日午後、東京都千代田区の日本棋院
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 囲碁の仲邑菫三段(13)は6日、東京都千代田区の日本棋院で打たれた第26期ドコモ杯女流棋聖戦3番勝負の第3局で上野愛咲美女流棋聖(21)を破り、対戦成績2勝1敗とし、最年少の13歳11カ月、中学生で初めてタイトルを獲得した。

 これまでの記録は2014年、藤沢里菜女流本因坊(24)が女性棋戦の会津中央病院杯を制した15歳9カ月。男女混合棋戦での最も若いタイトル獲得は05年、井山裕太三冠(33)の阿含・桐山杯で16歳4カ月。

 仲邑新女流棋聖は大阪府出身の中学2年生。父はプロ棋士の信也九段(49)。3歳で囲碁を始め、囲碁強国の韓国でも修業した。日本棋院が世界戦での巻き返しを期して設けた「英才特別採用」の第1号棋士として19年、当時最年少の10歳0カ月でプロ入り。22年には第33期女流名人戦の3番勝負に進み、13歳1カ月で初のタイトル戦を経験した。スケールの大きな棋風で、正確な読みに裏付けされた鋭い仕掛けが武器。高い形勢判断力も併せ持つ。

 全女性棋士に参加資格がある女性タイトル戦は五つ。女流棋聖戦はその一つで、タイトル保持者と挑戦者が3番勝負で争い、勝者は「女流棋聖」の称号を名乗ることができる。

 上野前女流棋聖の女流棋聖3連覇はならず、女流立葵杯の一冠に後退した。

 囲碁での男女通じての最年少タイトル記録は、藤沢里菜女流名人の15歳9カ月。仲邑三段の「女流棋聖」獲得によって「史上最年少」が塗り替えられた。

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