仲本工事さん出演予定だった舞台 貧乏神代役・片岡鶴太郎「弔い合戦。さぞかしやりたかっただろうな」

[ 2022年11月2日 14:34 ]

舞台「『日本昔ばなし』貧乏神と福の神~つるの恩返し~」の稽古場会見に出席した、左から、中村ゆりか、星田英利、片岡鶴太郎、生島ヒロシ、小出恵介ら
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 先月19日に急性硬膜下血腫のため死去した「ザ・ドリフターズ」の仲本工事さん(享年81)が出演を予定していた舞台「『日本昔ばなし』貧乏神と福の神~つるの恩返し~」の稽古場取材が出2日、都内で行われた。仲本さんが演じる予定だった貧乏神役を日替わりで務める星田英利(51)、片岡鶴太郎(67)、生島ヒロシ(71)や、主演の小出恵介(38)、中村ゆりか(25)らが出席した。

 片岡は30年以上前に仲本さんとドラマで共演しており、その後も「警視庁ゼロ係」で共演。「仲本さんへのお弔い合戦と言いますか、これから稽古をしてよりよい舞台にしていきたい」と語った。オファーを受けたのは1週間ほど前。台本を読んだ上で出演を決めた。「非常に良いお話だったので、これは仲本さんのための舞台だったんだな、さぞかしやりたかったんだなと。思いをしっかりと受け止めて、仲本さんの霊を悼みながら、ささげるつもりでやろうと決心して臨むことにしました」と意気込み。天国の仲本さんに向けては「遺志を引き継いでやりますので、笑顔で見守っててくださいと言いたいですね」と語った。

 星田はもともと日替わりの「お笑い福の神」の役で出演を予定していたが、急きょ貧乏神も演じることになった。「仲本さんはすごくこのお芝居を楽しみになさってたと聞いてます。その思いはちゃんと背負わせていただいて、やると決めたからには、あとはお客さまのことだけ考えて、小出座長のもと全力で演じさせていただきます」と真剣な表情で語った。

 舞台経験のない生島は「プロデューサーはいろんな方にあたって、どなたも予定が立たなかったんだろうと思います」と、自身へのオファーを自虐的に解説。ドリフとはTBSの新人アナウンサー時代から共演。「仲本さんは一番にこやかな表情で、“気負わずやりなさいよ”なんて言われたことを思い出した」と明かし、「良い貧乏神なんですよ。仲本さんにぴったりだなと。恥をかかないように全力で頑張って参ります」と背筋を伸ばした。
 主演の小出は先月7日の製作発表会見で仲本さんと対面。会見前に肩をもむ機会があったといい「その感触すら覚えています」と残念そうに振り返りつつ、「新たな貧乏神さまをお迎えして、より一層豊かな舞台になること目指してがんばってまいります」と力を込めた。

 17日から27日まで、東京芸術劇場シアターウエストで上演。

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2022年11月2日のニュース