ずぶ濡れで「限界LOVERS」シャウト!土砂降りの中…3年ぶり有観客「NAONのYAON」

[ 2022年4月30日 05:30 ]

熱唱する(左から)相川七瀬、大黒摩季、寺田恵子、杏子、中村あゆみ(撮影・藤山 由理)
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 女性バンド「SHOW―YA」のプロデュースで、出演者全員が女性の野外音楽祭「NAONのYAON」(スポニチ主催)が29日、東京・日比谷野外大音楽堂で開かれた。コロナ禍で3年ぶりの有観客公演となったが、16回目の開催にして一番の土砂降り。それでも寺田恵子(58)は「奇跡が起きた」と歓迎し、びしょ濡れで熱演を繰り広げた。

 会場のボルテージも、雨脚も、ディーバ5人の共演時にピークへと達した。大黒摩季(52)がソロステージを終えると、寺田が駆けつけ「スポニチで話したあれ、やっちゃいますか」と提案。杏子(61)、中村あゆみ(55)、相川七瀬(47)を呼び込み「この5人がなんと、あの曲をやってしまう。準備はいいか」と熱気をあおった。

 本紙3月30日付の“ロックンロール談議”で5人はSHOW―YAの代表曲「限界LOVERS」での共演プランをぶち上げていた。この日一番の横殴りの豪雨と、舞台上の機材を覆うビニールが吹き飛ぶほどの強風の中、5人はびしょ濡れになって代わる代わるシャウト。悪天候すらものともしない、力強いパフォーマンスを見せた。

 特に気合が入っていたのが初参戦の大黒。極寒のステージにノースリーブにショートパンツ姿で臨み「50代になってお化粧が溶けてライブすることはなかなかない。これが噂の雨の野音。一生忘れない」と笑った。

 コロナ禍で20年は延期、21年は無観客開催で生配信され、3年ぶりの有観客ステージとなった。オープニングで寺田は「皆さんの顔が見られてうれしい」と感激した。しかし午後3時の開演時からステージは水浸しで、吐く息が白くなるほどの冷え込み。「(87年に)NAONのYAONが始まって以来、一番の雨。しかも10連休で今日だけが天気が悪い」と頭をかく。しかし、この野音で数々のハプニングを乗り越えてきたディーバは「これは奇跡としか言いようがない」とニヤリ。雨中での新たな伝説の幕開けを歓迎してみせた。

 アンコールでは全出演者が勢ぞろい。ステージ4の腹膜がんを公表しながら昨年の同公演に病を押して出演した葛城ユキ(72)にエールを送ろうと、葛城の代表曲「ボヘミアン」を歌った。観客2600人もずぶ濡れになって見守った約5時間のステージ。寺田は「来年は青空夜空星空の下で、皆さんにお会いしたいです!」と本音も交えて呼びかけ、次回も有観客での開催を願った。

 《笑顔あふれた客席》3年ぶりに埋まった客席では、50代男性は「いつか開催してくれると信じていたので、待っていてよかった」と笑顔。40代女性は「(20年に登場予定だった)Mary’s Bloodがいなくなってしまったのは寂しいが、大黒摩季さんが初登場する。ライブが待ち遠しかったです」と話した。あいにくの天気となったが、別の50代男性は「凄い雨でしたが楽しめました」と充実の表情だった。

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2022年4月30日のニュース