歌手の小坂忠さん死去 73歳 名アルバム「ほうろう」 細野晴臣・松本隆氏らと「エイプリル・フール」

[ 2022年4月29日 18:20 ]

 1975年に発表した名アルバム「ほうろう」などで知られるシンガー・ソングライターの小坂忠(こさか・ちゅう)さんが29日午前10時43分、死去した。73歳。東京都出身。公式サイトで発表された。5年前にS字結腸がんなどが見つかり、闘病していた。

 「4月29日10時43分、牧師そしてシンガーソングライターの小坂忠は、5年前に発症したS字結腸がんから転移した全身がんによる肝不全との闘いを終えて天に凱旋しました。デビューから55年の幸せな音楽人生でした。セキュラーミュージックとクリスチャンミュージックの両方で多くの人々に愛され、愛唱されたことは身に余る光栄でした。これまでのご厚情を心より感謝いたします」

 2017年8月にS字結腸がん、胃がん、急性胆のう炎が見つかり、手術。昨年1月に大腿骨へのがんの転移が確認され、手術。同年11月には松本隆氏の作詞活動50周年記念ライブ「風街オデッセイ2021」に参加し、日本武道館のステージに立った。

 66年、ロックバンド「ザ・フローラル」を結成し、68年にデビュー。69年に細野晴臣、松本氏らと結成したロックバンド「エイプリル・フール」を経て、71年からソロ活動を展開した。

 「ほうろう」は後世に影響を与えた名盤。細野、松任谷正隆、矢野顕子、山下達郎、大貫妙子らがレコーディングに参加した。

 18年11月には、100年後も聴き続けてほしい名アルバムとして「ほうろう」を再現する一夜限りのライブが東京国際フォーラムで開かれ、細野、荒井由実、尾崎亜美、高橋幸宏、田島貴男、Char、BEGIN、槇原敬之らがゲスト出演した。

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2022年4月29日のニュース