中野信子氏 知床遊覧船・桂田社長に「板子一枚下は地獄という言葉を知らないのか、海の人間なのに」

[ 2022年4月29日 13:24 ]

東京・六本木のテレビ朝日社屋
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 脳科学者の中野信子氏が29日、テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」(月~金曜前10・25)に出演。北海道・知床半島沖で乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU 1(カズワン)」=19トン=が遭難した事故について言及した。

 関係者によると、カズワンの運航会社「知床遊覧船」の運航基準には風速8メートル、波の高さ1メートルに達することが予想される場合には出航を取りやめると規定。事故当日の23日はカズワンが出航する午前10時の約20分前に高さ3メートル以上の波が予想される波浪注意報が出ていた。同社の桂田精一社長(58)は27日の記者会見で、波浪注意報が出ていたことを把握した上で出航を決めたと説明。行方の分かっていない豊田徳幸船長(54)からは「出航後に天候が悪化する可能性がある」と伝えられていたと明らかにした。ただ運航基準については「具体的な数値は記載していない。暗黙の了解のようなもの」としている。

 救命装備の在り方について、佐々木亮太アナウンサーが「中野さんもダイビングされるのでよくご存じだと思いますけれども、場所によって全然水温が違って装備もそれによって変わってきますもんね」と聞くと、中野氏は「もちろん水温もそうなんですけれども、ダイビングといったって海況をプロがしっかり見ながら安全な時、安全な場所を選んでやるものですから、こういう海況のよくない時に船を出すってのは考えられない。レピュテーションリスク(企業に対するマイナスの評価、評判が広まることによる経営リスク)があるっていうのも会社だけではなくて、業界全体が沈むっていうことにもなりますので、あり得ない話だと思う。板子一枚下は地獄という言葉を知らないのか、海の人間なのに、と思います」と自身の思いを話した。

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2022年4月29日のニュース