「鑑定団」で2週連続の大発見 井上ひさし氏の未発表戯曲が本物 今田耕司「ええっ」「そんな!」

[ 2022年3月15日 21:51 ]

15日放送のテレビ東京「開運!なんでも鑑定団」で「未発表戯曲原稿」が見つかった井上ひさし氏(2004年撮影)
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 テレビ東京「開運!なんでも鑑定団」(火曜後8・54)が15日に放送され、お宝として劇作家・井上ひさし氏の未発表戯曲が登場した。A4サイズの原稿用紙162枚に及ぶ秘蔵原稿で、タイトルは「うま」。本物ならば、日本演劇界の超ド級のお宝となるが、鑑定の結果、井上氏本人のものとされ、その鑑定額は300万円。スタジオも驚きに包まれた。前回8日放送で登場した「千利休の書簡」は鑑定額1200万円で、2週連続で驚きの鑑定結果となった。

 お宝は、表紙に「井上廈」と本名入り。第5景まである。1560年代の戦国時代を舞台に、主人公が金持ちから金をかすめ取っていくというストーリー。だまされた者たちは金を奪い返すため、一致団結するが、主人公の嘘にひっかかり、滝つぼに飛び込んで命を落とすという衝撃のラストとなっている。原稿を目にした司会の今田耕司は「めちゃくちゃ几帳面(きちょうめん)な字ですよ!作家の方って、本人しか読めない字を想像するじゃないですか。本当に読み物として、すぐ読める!」と読みやすい手書きの文字に感激。鑑定人の「本物です」の声に、今田から「ええっ」「そんな…」と驚きの声があがった。

 本人評価額50万円としていた依頼人も「すごーい」」と目を丸くした。依頼人は、20代の頃から全国の中学校や高校を巡回公演する劇団に所属していた女性。中身を読んだ依頼人が「グイグイ引き込まれていきましたね」と語る今回のお宝は、同じ劇団で出会い、俳優だった夫が40数年前、ある演出家から譲り受けたという。

 井上氏は放送作家としてNHK「ひょっこりひょうたん島」(1964~69年)などを手掛けた後、「藪原検校」「天保十二年のシェイクスピア」「雨」「頭痛肩こり樋口一葉」「父と暮せば」など数々の名作戯曲を執筆。83年、劇団こまつ座を旗揚げ。昨年8~9月には、演出家・蜷川幸雄氏七回忌追悼公演として「ムサシ」が再演された。

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