王将戦展望 渡辺王将、藤井竜王 ともにオーソドックスな居飛車党

[ 2021年12月31日 23:02 ]

藤井竜王(左)と渡辺王将
Photo By 代表撮影

 【展望】渡辺王将、藤井竜王ともにオーソドックスな居飛車党。渡辺は過去の王将戦で飛車を振ったこともあるが、ここ数年は居飛車に落ち着いている。対する藤井は5年前のデビュー以来、一度も振り飛車を指したことがない。今王将戦も居飛車の3大戦型「角換わり」「矢倉」「相掛かり」が中心となりそうだ。

 中でも飛車先の歩を伸ばし合う相掛かりは最新AIソフトの影響で藤井が好む戦型。タイトルホルダーの渡辺も経験豊富で、堂々受けて立つ展開が予想される。

 両者の2日制対局は今回が初めてとなる。過去10戦では朝日杯と銀河戦がチェスクロック使用の早指し戦、棋聖戦が持ち時間各4時間の1日制だった。結果は渡辺の2勝8敗と星の上では偏っている。

 内容を分析すると、渡辺は先手番でこそ6戦全敗だが、一般的にやや不利と言われる後手番では2勝2敗と全くの五分。特に直近の銀河戦(21年9月14日)では後手の渡辺が藤井の先手番連勝を11で止めている。勝負のあやはこのあたりに潜んでいそうだ。

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2021年12月31日のニュース