吉村知事 千床規模の“野戦病院”つくると表明「課題山積だが、できない理由よりできる理由を考える」

[ 2021年8月28日 19:01 ]

大阪府の吉村知事
Photo By スポニチ

 大阪府の吉村洋文知事が28日、読売テレビの報道生番組「ウェークアップ!」に出演し、大阪市内に臨時医療施設を設けることを表明した。

 大阪府では26日に1日あたりで過去最多の2830人の感染が発表され、27日も2814人と拡大傾向が続く。軽症・中等症病床の使用率は27日現在で75.3%とひっ迫する。

 吉村氏は「(感染の)ピークがなかなか見えない。デルタ株が流行する第5波は厳しい状況です」と語った。入院できない感染者が増える中、宿泊療養施設での抗体カクテル療法実施や、病床回転率を上げるために、治療を終え快方に向かっている入院患者を入院10日未満でもホテル療養に切り替えるなど、独自の対策を打ち出している大阪府。次の一手として、吉村氏はいわゆる“野戦病院”の整備に取り組む方針を明かした。

 「野戦病院は何が一番問題かというと、医療従事者の確保。非常に難しいが、できない理由よりできる理由を考える。千床レベルの野戦病院をつくると決断した」と語った。大阪市住之江区の大規模国際展示場「インテックス大阪」の一部を使用する想定で、従事者については阪大病院と交渉していることを明かした。開始時期については、「もう取りかかる。できるだけ早く」とし、「新しいチャレンジになる。課題山積ですけど、自宅で亡くなる人を1人でも減らすため」と説明した。

 吉村氏は27日深夜のツイッターでも「大阪で大規模な野戦病院を作る」「どこまでできるか分からないが、できる限り、やってみる。行動を起こす。現実を動かす。府民の皆様には、感染者を一人でも減らすことにご協力お願いします」と投稿した。これに、「とても心強いです」「知事頑張れ」「行動力を尊敬してます」「大阪のためにありがとう」など賛同コメントが寄せられた。その一方で、「医療はひっ迫してて限界です。何を糧に頑張ればいいですか」「お手伝いしたいのですが、今の仕事もあるし、それなりの給与がないと、働く側もかなりのリスクを抱えての行動になる」と、窮状を訴える医療従事者の声なども寄せられた。

続きを表示

2021年8月28日のニュース