里見香奈女流4冠 強さのその先へ「常に挑戦」

[ 2021年8月14日 13:33 ]

里見香奈女流4冠
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 将棋の里見香奈女流4冠(29)=清麗、女流名人、女流王位、倉敷藤花=が13日、都内のスタジオで行われたABEMAの番組収録に参加し、6月に発表したアパレルブランドとのコラボ企画に込めた思いと今後の目標について語った。

 2021年6月、第32期女流王位戦5番勝負で挑戦者の山根ことみ女流二段を3連勝で防衛し、女流通算タイトル数で清水市代女流七段を抜いて歴代最多の44期目を獲得し、将棋界に新たな歴史を刻んだ。そのわずか数日後には、妹・里見咲紀女流初段とともにアパレルブランド「LIVERTINE AGE」とのコラボレーション企画を発表。その守備範囲の広さで将棋ファンを驚かせた。

 「妹と一緒だったので一人では受けていなかったと思います。将棋と真逆の世界ですし、苦戦しました(笑い)」

 パーカーには愛犬を、Tシャツには里見が好きな格闘技をデザインに織り込むなど「デザインの方は楽しくできました」。しかし、自身がモデルとなり実際に商品を着用して挑んだ撮影には「全く慣れなくて…。スゴイ世界だなと感じました」と苦笑も。「新しいものへチャレンジすることによって、将棋を知らない方にも将棋に興味を持っていただければ。今後もできる限り務めていきたい」と充実の表情を浮かべた。

 リフレッシュも束の間、来月23日には清麗のタイトル防衛戦が幕を開ける。迎え撃つはタイトル奪還に燃える加藤桃子女流三段だ。

 「目の前の対局に全力で挑めるように、その時に自分が持っている力を出し切れるように。常に挑戦していきたいなと思っています」

 女流棋界のトップに君臨し続けてなお、里見がたびたび口にしたのは「挑戦」という言葉。

 「ソフトの普及によって、将棋(のとらえ方)も偏っている部分があると思うんです。長期的な目標としては、自分の個性とか自分で考えた手や戦型、自分だけのものを何かの形で残せればなと思っています」

 強さのその先へ。里見の挑戦はまだまだ終わらない。

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2021年8月14日のニュース