吉永小百合、恩人に「温かい励まし頂いた」 昨年11月急死、東映グループ会長・岡田裕介さんしのぶ

[ 2021年4月15日 05:30 ]

映画「いのちの停車場」完成披露試写会であいさつする吉永小百合(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

 吉永小百合(76)が初めて女医役に挑んだ主演映画「いのちの停車場」(監督成島出)の完成披露試写会が14日、東京都千代田区の東京国際フォーラムホールCに収容人数の3分の1に当たる500人を招待して行われた。吉永のほか、西田敏行(73)、松坂桃李(32)、広瀬すず(22)、南野陽子(53)、石田ゆり子(51)、泉谷しげる(72)、中山忍(48)ら豪華共演陣が集結した。

 患者だけでなく自らも父の介護と向き合う女医を主人公に、終末期医療の在り方を問う人間ドラマ。コロナ禍での撮影に加え、製作総指揮の岡田裕介東映グループ会長が昨年11月に急死するなど、実に多くの困難を乗り越えての完成に吉永も感無量の様子だった。

 加賀友禅作家の上坂幸栄さんがこの日のために仕立て、桜とハナミズキがデザインされた着物姿の吉永。「素晴らしい俳優さんとセッションのような現場でした。ただ、撮影が終わった後で私たちにとって大変悲しい出来事がありました。総指揮の岡田会長が亡くなったことです。とっても温かい励ましとご援助を頂きました」と亡き恩人をしのんだ。

 参加者もそれぞれの言葉で岡田会長を追悼。泉谷は「出番は少なかったが、撮影中は会長がずっといてくれてね。亡くなったことがまだ信じられないよ」とさみしそうにポツリ。中山も「お客さんが入った客席をご覧になって亡き会長も喜んでくれると…」と涙で言葉を詰まらせた。石田の演じた囲碁棋士は映画オリジナル。「会長が薦めてくださり“私でよければ”とやらせてもらいました」と感謝の言葉を述べた。

 最後に吉永が出演者を代表してあいさつ。「5月21日の公開の日まで、この映画を多くの方に見ていただけるようにアピールしていきたい」と弔い合戦を誓った。(佐藤 雅昭)

続きを表示

この記事のフォト

2021年4月15日のニュース