AKB48・吉橋柚花 バンド活動は「私にとって希望」

[ 2020年12月10日 12:00 ]

Lacetのライブでドラムをたたく吉橋柚花(C)AKB48
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 【牧 元一の孤人焦点】AKB48のバンドユニット「Lacet(レセ)」のドラマー・吉橋柚花(20)に話を聞いた。

 「私にとってLacetは希望です。何にでも挑戦することは大事だと気づきました。これからも続けていきたいと思っていますし、みなさんに元気を届けることができるユニットになれたらと思っています」

 Lacetは昨年12月のAKB48劇場記念公演をきっかけに誕生した新ユニット8組のうちの1組。メンバーは、ベースの行天優莉奈(21)、ギターの齋藤陽菜(16)、バイオリンの高岡薫(20)、キーボードの高橋彩音(22)、ボーカルとギターの向井地美音(22)、ドラムの吉橋の6人。初めての単独ライブを11月28日にAKB48劇場で行った。

 「ライブは緊張感があったけれど、2曲目くらいから緊張より楽しさの方が勝ってました。みなさんがノリノリで体を揺らしたくれたり、ペンライトを振ってくれたりするのを見て、私も楽しく笑顔でたたくことができました」

 ドラムは曲のテンポを一定に保つ役割を担うバンドの要。たたく音が途中で乱れればバンド全体に大きな影響を及ぼす。ギターやキーボードを演奏する女性は世間に少なくないが、ドラマーは希少な存在だ。

 「中学の3年間、吹奏楽部でパーカッションを担当していました。ドラムは練習でちょっとたたいたことがある程度だったのですが、AKB48のオーディションを受けた時、何かインパクトを残そうと思って特技の欄に『ドラム』と書いたんです。それで、Lacetが結成される時に声を掛けていただきました。ドラムには自信がなかったので、めちゃくちゃあせったけれど、結果的には、自分の道が広がって良かったと思います」

 今年1月からドラムが設置されているスタジオなど練習。自宅では大きな音を出せないため、家にあるクッション類をたたいて復習した。当初、2月に予定されていたライブはコロナ禍で延期。11月の初ライブまでメンバーの合同練習は約10回に及んだ。

 「練習で指導してくださったスタッフさんから『ドラムはテンポキープが大事』と言われてました。ライブが終わって、ファンの方たちに『キープできてた』と言ってもらえたので良かったと思いました。もうちょっとアレンジを加えたり、伸びしろを追求したりするという意味で今回の私は60点くらいです」

 計12曲を披露したライブではグループのシングル曲「GIVE ME FIVE!」(2012年発売)も演奏。この曲は、当時メンバーだった高橋みなみ(29)がギター、大島優子(32)がベースを弾くなど、グループとして初めてバンド演奏に挑んだものだった。

 「私は昔から柏木由紀さんが好きで、この曲でドラムをたたいているゆきりんさんが本当に格好良かったんです。まさか、ゆきりんさんと同じドラムで、この曲を演奏できるとは思っていなかったので、いちばん心に残りました」

 AKBのパフォーマンスと言えば、基本的にダンスが主軸。ライブで踊らずに演奏と歌で勝負していくのは、グループにとって新たな試みとなる。

 「これからみんなでたくさん練習してもっとうまくなって、いつかロックフェスティバルに出演することができたらうれしいですね。そして、LacetからAKB48を好きになってもらうことができたら。そんな新たな入り口を作ることができたらなと思います」

 バンド活動はスタートしたばかり。次のライブで、その成長ぶりを耳にするのが楽しみだ。

 ◇吉橋柚花(よしはし・ゆずか) 1999年(平11)12月29日生まれ、千葉県出身の20歳。2018年1月、48グループの第3回ドラフト会議でチーム4に2巡目で指名されて加入。今月8日、研究生から正規メンバーに昇格することが発表された。身長1メートル52。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴約30年。現在は主にテレビやラジオを担当。

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