渡辺明名人が就位式 心境語る「そんな簡単ではない。肩の荷が下りて気が楽になった」

[ 2020年10月18日 19:22 ]

推戴状を手にする渡辺明名人(撮影・我満 晴朗)
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 将棋の第78期名人戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)就位式が18日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で行われ、渡辺明名人(36)=王将、棋王含め3冠=に名人推戴状が贈呈された。

 例年は4~6月に開催される名人戦だが、今期は新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を受け、6~8月に変更。豊島将之名人(30)=当時=に初挑戦した渡辺は1勝2敗のスタートから3連勝で初の名人位奪取に成功した。

 あいさつした渡辺は2年前に順位戦A級から陥落した際「名人への気持ちは完全に切れた。自分が名人になることはないと思った」と当時の心境をあらためて吐露。「その2年後に名人戦に出られたのは信じられない。(決着局の)第6局第2日にはいろいろな思いが出てきて、信じられないと思いながら対局していた」と振り返った。

 名人奪取から約2カ月経過した現在の心境を「よく悲願と言われるが、そんな簡単ではない。肩の荷が下りて気が楽になった」と明かし、「今回の名人就位が自分の棋士人生にとって大きな転換期になることは間違いない」と続けた。

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2020年10月18日のニュース