「きまぐれオレンジ☆ロード」漫画家まつもと泉さん死去、61歳 脳脊髄液減少症を患い闘病

[ 2020年10月14日 05:30 ]

「きまぐれオレンジ☆ロード」第1巻。描かれたのはヒロインの鮎川まどか (C)まつもと泉/集英社
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 1980年代の人気ラブコメ漫画「きまぐれオレンジ☆ロード」などを手掛けた、まつもと泉(まつもと・いずみ、本名寺嶋一弥=てらしま・かずや)さんが6日、入院先の病院で死去した。61歳。富山県出身。脳脊髄液減少症を患い、闘病中だった。葬儀・告別式は近親者で行った。

 高校卒業後、ミュージシャンを目指して上京したが、4年で諦めて漫画家を目指した。84~87年に週刊少年ジャンプ(集英社)で連載した「きまぐれオレンジ☆ロード」は、当時の同誌では珍しいラブコメで、ポップで可愛い絵柄も読者の心をつかんで大ヒット。アニメ化もされた。

 だが、まつもとさんは当時から頭痛やめまいなどの症状に苦しんでいた。99年に悪化し、頭や上半身を締め付ける痛み、吐き気などに襲われ、新連載開始目前で活動休止。脳脊髄液減少症と診断されたのは2004年。幼稚園の頃に交通事故で頭を強打しており、医師に「これが原因とみられる」と説明を受けたという。一度は快方に向かったが、16年春に都内の駅で男性と頭がぶつかり再発したとブログに記していた。自身の病気を多くの人に知ってもらおうと「漫画で闘病記を描きたい」と話していたが、発表には至らなかった。 

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