槇原敬之容疑者、また覚醒剤…21年前と同じ容疑で2度目の逮捕、性的な目的で所持か

[ 2020年2月14日 05:30 ]

逮捕された槇原敬之容疑者
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 覚醒剤と危険ドラッグを所持した疑いで、警視庁組織犯罪対策5課は13日、歌手の槇原敬之(本名・範之)容疑者(50)を逮捕した。友人で所属事務所の元代表を18年春に逮捕した際、槇原容疑者との同居先から薬物が見つかったため、捜査を進めていた。逮捕は21年ぶり2度目。同課は性的な目的で所持していたとみて調べている。 

 ピエール瀧(52)や沢尻エリカ(33)ら芸能界の薬物事件が相次ぐ中、また衝撃が走った。

 逮捕容疑は18年4月11日、東京都港区のマンションの一室で覚醒剤0・083グラム、同3月30日に同じ部屋で危険ドラッグ「ラッシュ」64・2ミリリットルを所持した疑い。

 槇原容疑者は13日午後、渋谷区の自宅で逮捕された。自宅では覚醒剤は見つからず、槇原容疑者は尿検査に応じた。2年前の薬物所持が立件されるのは珍しく、同課は認否を明らかにしていない。

 槇原容疑者は99年8月、覚醒剤所持で逮捕され、懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けた。当時、槇原容疑者宅での共同所持で逮捕されたのが、かつて歌舞伎町のニューハーフクラブで働いていた友人で、所属事務所の元代表の男性。2人は98年1月に出会ったことを法廷で明かしている。この男性は06年から槇原容疑者の事務所の代表を務めたが、18年3月に解任された。直後に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された。

 この際に覚醒剤が見つかったマンションは当時、槇原容疑者との同居先で、捜査員に「これは誰の覚醒剤か?」と聞かれた男性は「それはマッキー(槇原容疑者)の」と返答。槇原容疑者はその場におらず逮捕されなかったが、同課は2人が再び共謀して薬物を所持していた疑いを強め、周辺の関係者に聞き取り調査を続けてきた。

 一方で、知人はスポニチ本紙の取材に「男性が事務所をクビになったのは、槇原さんにクスリを勧めるようになったから」と説明。槇原容疑者が男性を遠ざけ、関係を断とうとしていたという。

 ラッシュは「ラブドラッグ」と呼ばれ、違法薬物に詳しい関係者は「男性だと射精時の快感が長引き、覚醒剤と併用すると性的興奮が異常なほど増すと言われている」と指摘。同課も性的な目的で使っていたとみて調べている。

 今月、槇原容疑者に会った関係者は「テンションの高い様子で鼻をグシュグシュさせていた。かなり痩せたように見えた」と振り返った。今秋にはデビュー30周年記念ツアーを予定。99年の判決後は直筆の反省文を出し、03年にSMAPに提供した「世界に一つだけの花」が大ヒットするなど、更生していたとみられただけに大きなショックが広がった。

 ▽ラッシュ 「亜硝酸エステル」を主成分とする液体の薬物で、気化した蒸気を鼻から吸引して使用する。酩酊(めいてい)に近い感覚を得られ、主に性的興奮を高めるために使用される。日本では指定薬物に分類され、製造、販売、輸入が禁止されている。過去の逮捕例では、米国、英国、フランスからの輸入が主な入手ルートとなっている。

 ▽前回の逮捕劇 1999年8月26日、内偵中だった警視庁の家宅捜索で自宅から覚醒剤が発見され、同居男性(元代表)とともに所持容疑で現行犯逮捕された。「1年くらい前から使っていた」と供述。後に合成麻薬MDMAの所持も発覚した。逮捕により全国ツアーは中止され、CDやビデオは店頭から回収された。同年12月に懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受け、マスコミを通じて「お詫びと御礼」と題した直筆ファクスで謝罪。「今後は、絶対にこの様な事を起こさないことを、堅くお約束いたします」(原文のまま)とつづっていた。

 ◆槇原 敬之(まきはら・のりゆき、本名=範之)1969年(昭44)5月18日生まれ、大阪府出身の50歳。5歳のころからピアノを始め、大学浪人中の90年に「NG」でデビュー。翌91年の「どんなときも。」で日本レコード大賞新人賞を受賞。「もう恋なんてしない」「No.1」などヒット曲を連発し、03年には「世界に一つだけの花」をSMAPに提供した。

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