西城さん“役者伝説” 撮影での骨折に怒りの手紙殺到 観客あふれ映画館の扉閉まらず

[ 2018年5月18日 08:15 ]

西城秀樹さん死去

TBSドラマ「寺内貫太郎一家2」の出演者らと写真に納まる西城秀樹さん(後列中央)。前列中央は小林亜星=1975年3月
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 西城さんは俳優としても大きな功績を残した。アイドル歌手として引っ張りだこだった1974年、TBSのホームドラマ「寺内貫太郎一家」に出演。小林亜星(85)が父親を演じた一家の長男・周平役。大学浪人中という設定で、毎回のようにささいなことから貫太郎と取っ組み合いのケンカになるシーンが見どころのひとつだった。西城さんは役にのめり込むあまり、腕を骨折し入院。小林の元にはファンから「ヒデキを傷つけないで!」と怒りの手紙が山のように届いたほどだった。

 小林は「親子でよくケンカをしましたが、どうして外国にもたくさんのファンがいる偉大なシンガーが隣の優しいお兄ちゃんになってしまえるのか?いまでもずっとナゾです」と当時を振り返り、追悼した。寺内家のお手伝いさんを演じた浅田美代子(62)は「たくさんの思い出の中のあなたは、いつもいつも優しさにあふれていました」と悲しんだ。

 西城さんは映画でもファンを熱狂させた。梶原一騎さん原作の人気漫画「愛と誠」の映画化が決まると、注目されていた主人公、不良高校生・太賀誠(たいが・まこと)役に大抜てきされた。西城さんは激しさをむき出しにして熱演。4万人の中からヒロインに選ばれた故早乙女愛さんとの運命的な恋も描かれ、1974年の公開時には劇場が観客であふれ、扉が閉まらなかったという“伝説”もあるほどだ。

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