三谷幸喜氏脚本「黒井戸殺し」ヒロインは松岡茉優「振り回されるのは大変心地よい時間」

脚本家・演出家の三谷幸喜氏がミステリーの女王アガサ・クリスティーの名作を脚色するドラマ第２弾「黒井戸殺し」に出演する松岡茉優（Ｃ）フジテレビ
Photo By 提供写真

　脚本家・演出家の三谷幸喜氏（５６）がミステリーの女王アガサ・クリスティーの名作を脚色するドラマ第２弾、フジテレビ「黒井戸殺し」（１４日後７・５７〜１１・１０）に、女優の松岡茉優（２３）が出演する。

　２０１５年１月に高視聴率をマークし、好評を博した「オリエント急行殺人事件」（第一夜＝１６・１％、第二夜＝１５・９％、ビデオリサーチ調べ、関東地区）に続き、狂言師の野村萬斎（５１）が主演し、名探偵・勝呂武尊（すぐろ・たける）に扮する。今回は、推理小説史上に残るクリスティーの名作「アクロイド殺し」の日本初映像化に挑んだ。

　「アクロイド殺し」は、クリスティーが１９２６年に発表した６作目の長編小説。名探偵エルキュール・ポアロのシリーズ３作目に当たる。英国の片田舎キングズ・アボット村で、村の名士アクロイド氏が短刀で刺殺されるという事件が発生。その直前には、アクロイド氏の婚約者フェラーズ夫人も睡眠薬による自殺を遂げていた。町医者・シェパードは２人の検死を担当し、異常事態を手記に書き留める。

　シェパード医師の手記を読む形を採り、物語は展開。結末におけるトリックの斬新さは当時世界中に衝撃を与え、そのトリックをめぐり「フェア・アンフェア論争」が引き起こされ、長らく「映像化不可能」とされてきた。

　「黒井戸殺し」は物語の舞台を昭和２７年（１９５２年）の日本に置き換え。名探偵ポワロ→勝呂（萬斎）と相棒を組み、事件の謎に立ち向かうシェパード医師→柴平祐役に大泉洋（４５）を起用。松岡は、殺害される村の名士・黒井戸禄助（遠藤憲一）の姪・黒井戸花子を演じる。

　三谷作品は１６年のＮＨＫ大河ドラマ「真田丸」（主人公・真田信繁の正室・春）や今年３月に上演され、好評を博した舞台「江戸は燃えているか」に出演。今作については「敬愛する先輩方とご一緒できたこと、素敵なスタッフの方々とお仕事できたこと、勉強になりました。大泉洋さん演じる柴先生のちょっと気になる娘、花子を演じさせていただきます。野村萬斎さん演じる奇妙な探偵・勝呂に振り回されるのは大変心地よい時間でした」と振り返っている。

　同局の渡辺恒也プロデューサーは「『真田丸』の時の演技がとても素晴らしく、三谷さんも松岡さんの良さを再認識されたようで、ちょうど今回の撮影が『真田丸』放送直後だったこともあり、出演をお願いさせていただきました」と起用理由を説明。「松岡さん演じる花子は、この作品のヒロイン的な役どころです。先輩俳優たちに囲まれても、物怖じせず、とても楽しみながら演じてくださっていたのが印象に残っています。信頼して、この役をお任せしました」と撮影の様子を明かした。

　余貴美子（６１）草刈民代（５２）向井理（３６）佐藤二朗（４８）和田正人（３８）が三谷作品に初参加。三谷作品の常連と言える秋元才加（２９）寺脇康文（５６）藤井隆（４６）今井朋彦（５０）吉田羊（年齢非公表）浅野和之（６４）斉藤由貴（５１）遠藤憲一（５６）と豪華キャストが勢揃い。演出は「世にも奇妙な物語」シリーズや「リーガルハイ」シリーズ、「マルモのおきて」などの城宝秀則氏が担当した。