「ちるらん」芹沢鴨役、松本利夫 対決シーンに向け「最強にならないと」

[ 2017年4月6日 07:55 ]

「ちるらん 新撰組鎮魂歌」に芹沢鴨役で出演するEXILEの松本利夫
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 幕末の新撰組を描くコミックで初舞台化される「ちるらん 新撰組鎮魂歌(レクイエム)」(大阪公演=7〜10日、森ノ宮ピロティホール 東京公演=20〜30日、天王洲 銀河劇場)に芹沢鴨役で出演するEXILEの松本利夫(41)が作品に懸ける意気込み、思いを語った。

 京都を舞台に討幕勢力と戦いながら、内部抗争を繰り広げる新撰組。圧倒的な暴力的存在である筆頭局長・芹沢鴨は、のちに鬼の副長と呼ばれる土方歳三、剣の達人・沖田総司らと対立することになる。松本は芹沢について「悪役の顔は持っていると思うけど、時代の移り変わりの中で力だけではどうにもならない存在。誤解されることがありながらも、心の熱い人」とイメージしている。さらに、内部での激しい抗争が繰り広げられることには「現代にも通じるところがある。どんな世界にもあるのではないか。今に置き換えて、考えてみると分かりやすい」と、いつの時代の組織にも通じるポイントを見出している。

 土方を演じるDa-iCEの花村想太(26)、沖田を演じる岩岡徹(29)とは初共演、2人がともに本格的な舞台が初めてということに松本は「初めてとは思えない。照れがあると思うし、殻を破るのに時間がかかるけど、すっと入ってきた」とそのセンスの良さに期待。出演者らとの食事会では岩岡、花村に「稽古場では恥をかいたもの勝ち。年齢関係なく全力でやるのが大切」との助言を送るなど、劇団主宰者としての一面も見せている。

 今作では殺陣、激しいアクション、芹沢と土方、沖田との対決シーンが見せ場となる。松本は「(土方も沖田も)全員最強といっているので、最強にならないと。自分の場合は(殺陣の稽古を)苦手な部分とか3倍くらいやらないとだめ」と力を込めた。

 7日からは大阪公演が控える。初日に向けて松本は「原作ファンの皆さんをがっかりさせないよう、実在した芹沢をどう表現していけるか詰めていきたい。“芹沢やらせたらマツにかなうやつはいないね”と言わせたい」と引き締まった表情で前を見据えた。

 ≪ストーリー≫幕末の京都。ただ己の強さを求め、闇雲に道場破りを繰り返していた24歳の若者・土方歳三───。後に新撰組鬼の副長とよばれるこの漢を始め、腕に覚えのある猛者たちが集結し最強の集団が結成された。彼らは“維新を3年遅らせた”と言わしめるほど幕末の世を震撼(かん)させる強さを持ちつつ、誰よりも純粋に真っすぐに生き抜く漢たちばかりだった。そこには、土方と志を同じくする近藤勇、沖田総司、斎藤一、山南敬助らがいる傍ら、後の新撰組筆頭局長となる「最強」の漢・芹沢鴨がいた。この集団は後に新撰組と名を変え、混とんとした江戸幕府の権威と都の京都の治安を守りながら、内部では血で血を洗う派閥抗争が始まる。芹沢は圧倒的な“暴力”を背景に、土方たちの前にたちはだかった。土方、近藤、新撰組は、そして京都、日本はどうなってしまうのか。

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