「シン・ゴジラ」寝グセで近づけた強烈演技 市川実日子に女優助演賞

[ 2017年1月19日 05:30 ]

2016年毎日映画コンクール女優助演賞

ゴジラの人形を手にする市川実日子
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 キャストが328人にも上った映画「シン・ゴジラ」で、強烈な印象を残した市川実日子(38)が女優助演賞。ゴジラを凍結する作戦を考案した巨大不明生物特設災害対策本部(巨災対)メンバーで、環境省自然環境局野生生物課課長補佐の尾頭ヒロミを演じた。

 生物が大好きで、高い分析力でゴジラの生態を明らかにするヒロミ。物凄い早口、無表情、感情を表に出さない風変わりな女性だった。「ある日、起きると髪の毛の寝グセがひどかったんです。鏡を見たときに“あ、こういう人かも”と思って。写真を撮って提案したんです」。演じながら完成させていった役が多くの観客に愛された。

 巨災対は“ならず者”の集まり。組織になじめない異端児たちが、ゴジラ討伐を目指してそれぞれの長所を引き出し合って一丸となった。「“変わった人だよね”と言われる人たちが、持ってる能力を認め合う。それが凄い素敵だなと思った。私自身の中にも、尾頭ヒロミの部分がある。だから、救われた。“映画面白かったよ”という言葉が、“そのままでいいんだよ”と言ってくださるようでうれしかった」

 女流棋士を演じた「とらばいゆ」で02年(第57回)にスポニチグランプリ新人賞を受賞。当時のことは「緊張しすぎて式のことはほとんど覚えていない」と話す。あれから14年。今回はしっかりと楽しめるだろう。

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2017年1月19日のニュース