「逃げ恥」「Chef」 次回も見たい“満足度上昇”秋ドラマ

[ 2016年11月17日 10:00 ]

 初回から視聴者の心をつかむドラマもあるが、話が進むうちに徐々に感情移入していき、ハマってしまうのも連続ドラマの醍醐味。特に回を追うごとに視聴者に「面白い!次回も見たい」と思わせている秋ドラマが2本ある。

 データニュース社(東京)の「テレビウォッチャー」(対象3000人)によると、初回と直近回(21時~22時台スタートのドラマ、13日放送分まで)の差を“満足度上昇数”としてみた場合、トップは新垣結衣主演の「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系火曜夜10時)。初回から回が進むたびに視聴率を上昇させているドラマだが、それと比例するように満足度も上昇、初回3・74(5段階評価)から第5話で4・25と、0・51ポイントアップした。

 初回から高満足度の基準3・7を上回る好スタートだったのだが、「回を追うごとに面白い」(42歳男性)、「ひとときも目を離すことができない」(55歳女性)など、星野源演じる平匡(ひらまさ)さんとみくりさん(新垣)の“契約結婚”の行方とコミカルなストーリー展開が、視聴者の予想を上回る展開の連続で満足感たっぷり。第5話までの平均満足度は4・13と、今年暫定トップの「僕のヤバイ妻」(フジテレビ)4・04を上回る高い数値で推移している。

 満足度上昇数2位は、天海祐希主演の「Chef~三ツ星の給食~」(フジテレビ・毎週木曜よる10時)。初回満足度3・39とやや低調なスタートだったが、回を追うごとに上昇、先週の第5話では高満足度の基準を超える3・82となり、0・43ポイント上がった。

 物語序盤は「これからかな。まだよくわからない」(48歳女性)など、物語の波に乗れていなかった視聴者も、「最初はなんとなく…だったが今は三ツ星シェフの料理に引き込まれる」(61歳女性)、「ポジティブな考え方で、自分らしく料理に専念するのに痛快さを感じます」(50歳男性)など主人公への支持が大きくなってきたほか、主人公の天才シェフが第4話から給食と並行して屋台を開店するという新展開も見せるなど、何が起こるか予想できないストーリーが視聴者満足度を高めている。

 その他、視聴率トップの「ドクターX」は0・07ポイント上昇(13作品中11位)にとどまっているのだが、初回満足度が3・99と全ドラマ中トップという高数値。それにも関わらず、さらに満足度を上げているという点が息の長い人気シリーズとなった理由だろう。秋ドラマも中盤。今満足度が高いドラマもこれからの内容次第、視聴者をどれだけ飽きさせず、さらに高めていけるか。ドラマはスタートより着地が難しい。

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2016年11月17日のニュース