「めざまし」1カ月 悩めるフジ新人・藤井弘輝アナを救った1通の手紙

[ 2016年11月17日 08:00 ]

藤井弘輝アナウンサー インタビュー(上)

インタビューに応じるフジテレビの藤井弘輝アナウンサー

 今年4月に入社したフジテレビの藤井弘輝アナウンサー(25)が10月3日に看板情報番組「めざましテレビ」(月~金曜前5・25)でデビューしてから1カ月半が経過した。いきなり冠コーナー「藤井アナの何でもやってみます!」を任されるなど、大きな期待を背負うが、そこはまだ新人。もがきながら奮闘を重ねる日々の中、藤井アナを救ったのは1通の手紙だった。

◆課題痛感「全力の中にも俯瞰で見られるコントロールが必要」

 生活が一変した。月~水曜は「めざましテレビアクア」(前4・00)のニュース読み、「めざましテレビ」には全曜日出演。月~水曜のタイムスケジュールは、午前1時15~30分に起床。家を出る前に、自身が読んだニュースのVTRを帰宅後に続いて再度チェック。2時半頃に出社。着替えなどの準備をし、3時15分頃に報道フロアへ。ニュース原稿の下読みなどをし、4時半頃から5~6分間、ニュースを読む。その後「めざまし」に合流。月~水曜はお天気カメラの中継があるため、6時前には東京・台場の本社を出発。6時55分頃からの中継が終わり次第、本社のスタジオに戻る。8時にオンエア終了。反省会に出席し、9時頃に一段落。その後、木曜に担当している看板コーナー「ココ調」の取材に出るなど、多忙な日々を送る。

 金曜は全国各地の旬のスポットを突撃し、体を張る冠コーナー「藤井アナの何でもやってみます!」。そのため、前日は「めざまし」の反省会が終わると、中継場所に移動。下見、リハーサルなどを行い、現地に1泊して翌朝に備える。

 初回(10月7日)は静岡県富士宮市を訪れ、富士山の湧き水で身を清めた。2回目(同14日)は長崎県島原市でレンコン掘りに挑戦。3回目(同21日)は鹿児島県指宿市でかつお節作りをリポート。4回目(11月4日)は秋田県男鹿市で日本一早い鍋料理「石焼き」を試食。5回目(同11日)は富山県高岡市で雨の中、体長約80センチの鮭のつかみ取りに挑み、格闘した。

 レンコン掘りは泥の中に潜る一発勝負。「それもあって気合を入れてやらないと、という思いがいつも以上に自分の中にあって。コーナーの冒頭、頑張るぞという勢いが前に出すぎてしまいました。全力で情報をお伝えするというのを念頭に置いて取り組んでいますが、それが空回りしてしまうと、途端に全く伝わらなくなってしまいます。表面は熱くても、中身は冷静に判断する。全力の中にも俯瞰で見られるようなコントロールが必要なんだと痛感しています」と課題を挙げた。

◆“人生最高”の誕生日プレゼント「今後も忘れられない瞬間」

 冠コーナーの方向性に悩んでいた中、10月18日に25歳の誕生日を迎えた。その日、1通のファンレターを読んだ。「小学校低学年のお子さんから手紙を頂いたんです。封を開けると、絵が描いてあって。その子のお母さんが文章を添えていて『息子が大ファンです。何でもチャレンジするお兄さんだと、朝から楽しみにしています。中継じゃない日にも、あのお兄さんだと、すぐに反応するんです。これからも頑張ってください』と。恥ずかしいんですが、アナウンス室で泣いちゃいまして…」と感涙したことを明かした。

 試行錯誤の日々にあって「全力という根本的に目指すところは間違っていないんだと、すごく救われました」と感謝。「大げさかもしれませんが、こんなにうれしかった誕生日プレゼントはありません。今後も忘れられない瞬間になると思います」。その絵は藤井アナへのチャレンジ依頼。デスクに飾り「何かあったら、それを見て頑張ろうと思います」と勇気にしている。

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2016年11月17日のニュース