歌丸 大喜利司会引退の理由「体力の限界 いろいろな節目が重なって」

[ 2016年4月30日 15:59 ]

「笑点50周年記念スペシャル」の会見に登場した(前列左から)林家木久扇、桂歌丸、三遊亭好楽(後列左から)林家たい平、三遊亭円楽、三遊亭小遊三、春風亭昇太、山田隆夫
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 落語家の桂歌丸(79)が30日、東京・後楽園ホールで行われた日本テレビ「笑点50周年記念スペシャル」(5月15日、後5・00)の収録に参加。「来週(5月22日)の放送を最後に大喜利の司会をやめさせていただきたいと思っております」と引退を宣言。収録後には、大喜利メンバーとともに会見に出席した。

 引退の理由を「体力の限界」と話した歌丸。昨年6月に腸閉塞(へいそく)で2カ月近く入院した際も「引き際」を考えたという。ただ、「50周年を節目までは」と続けたものの、昨年秋に日本テレビ側に引退の意向を申し入れ、大喜利メンバーにも年明け1月に伝えたという。

 歌丸はレギュラーメンバーで唯一、初回から50年間、放送に参加している。長く続いた理由を聞かれると、「答えの中で陰惨な事件、暗いニュースには一切に触れない。ご家族全員でテレビの前で笑えるような番組にしようという心持ちが各々にある。それで長持ちをしたんだと思います。それが長持ちの秘けつです」と話した。番組から去る思いを「正直、寂しいです」と話した歌丸。「それでも落語家を辞めるわけではない。まだ落語の方だったら負けてはいられません」と意欲を見せつつ、「(司会は)若い方にお譲りして、番組をこれから先、60年、70年と続けていっていただきたい」と清々しい表情で、後進にメッセージを送った。

 引退がこのタイミングになった理由について、番組の50周年に加え、「ことしが私が噺家になってちょうど65年。歳もちょうど80(歳)になります。いろいろな節目が重なって、決心しました。80(歳)になったら少し楽をして落語の勉強をしたいと思っていた」とその思いを告白。それでも「これからありがたいことに、このメンバーがお一人お一人私のところに毎月上納金を持ってきてくれる」とジョークを飛ばし、しんみりした会場は笑いに包まれた。歌丸は今後は終身名誉司会に就任し、5分番組の「もう笑点」(日曜、後5・25)には出演する。

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2016年4月30日のニュース