役所広司 陸相役は水野晴郎さん似に苦笑も「戦場で苦しんでいる人を感じて」

[ 2015年8月13日 16:52 ]

映画「日本のいちばん長い日」大ヒット舞台あいさつで、平和への思いを1字に込めたちょうちんを手にする(左から)原田眞人監督、本木雅弘、役所広司、松坂桃李

 映画「日本のいちばん長い日」に出演の役所広司(59)、本木雅弘(49)、松坂桃李(26)と原田眞人監督(66)が13日、大ヒット御礼舞台あいさつを上映中の東京・新宿ピカデリーで行った。

 終戦間際の陸軍大臣・阿南惟幾を演じた役所は、「周りから水野晴郎さんに似ていると言われ、ちょっとショックだった」と苦笑。それでも、終戦記念日が直前に迫り「戦後70年記念の番組を見るたびに、身につまされることが多々ある。そんな中、映画で戦争を表現することはデリケートな部分もあるが、そのバックグラウンドには戦場で苦しんでいる人たちがたくさんいるんだとあらためて感じた。そこまで感じていただければ、豊かな映画になると思う」と言葉に力を込めた。

 終戦の聖断を下す昭和天皇役を演じた本木は、17歳の長男が映画を見たそうで「想像していた以上に全体を理解して、なぜもっと早く終戦にもっていけなかったのかジレンマを感じて苦悩したようです。ありがたかった」と感慨深げ。本土決戦を主張する若き将校に扮した松坂も、「この映画に出演したことをきっかけに、70年前に起きたことを見つめ直し、これからの先の人に伝えていく意識が高まった」と明かした。

 同作は、今月8日に全国210スクリーンで封切られ、前日までに観客動員25万人を突破し、15日から50スクリーン拡大されることが決定。原田監督は、「“ジュラシック・ワールド”は800スクリーンでやっている。800匹の恐竜に200人が竹ヤリで戦っているが、いい勝負になっていると思う」と手応えを口にしていた。

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2015年8月13日のニュース