「岸辺の旅」黒沢清監督、カンヌ「ある視点」部門の監督賞受賞

[ 2015年5月24日 03:41 ]

 フランスで開催中の第68回カンヌ国際映画祭で23日(日本時間24日未明)、「岸辺の旅」の黒沢清監督が「ある視点」部門の監督賞を受賞した。

 同部門はコンペティション部門に入りきらなかった秀作や、斬新な映画を集めた部門。黒沢監督は2008年、「トウキョウソナタ」で同部門の大賞に次ぐ審査員賞を受賞している。黒沢監督は「このささやかな、地味な作品から、一つの輝きを審査員の方々が発見してくれた。そういうことが起こるのがカンヌ映画祭だと感動している」と喜びを語った。

 「岸辺の旅」は、湯本香樹実さんの小説が原作。3年間消息を絶っていた夫が突然帰宅して妻を旅に誘い、自分が世話になった人々を訪ねる姿を描いた。出演は深津絵里、浅野忠信ら。

 コンペ部門の結果は24日夜(日本時間25日未明)に発表される。

 ◆黒沢 清(くろさわ・きよし)55年神戸市生まれ。相米慎二監督作の助監督を経て、83年ピンク映画でデビュー。97年のサスペンススリラー「CURE」で注目され、01年のホラー映画「回路」がカンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞。08年に同映画祭「ある視点」部門で「トウキョウソナタ」が審査員賞を受けた。(共同)

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