日テレ3冠奪回のワケ(3)夕方“改革”が成功!番組最高更新

[ 2015年1月1日 09:00 ]

日本テレビの年間視聴率3冠を支えた「news every.」からキャスターを務める藤井貴彦アナウンサー

日テレ年間視聴率3冠「視聴率を読む」(3)

 日本テレビが2014年の年間視聴率で「3冠」を達成。2012年からテレビ朝日との激しいデッドヒートが続いていたが、3年ぶりに王座に返り咲いた。日テレの勝因を探る「視聴率を読む」。第3回は夕方の“ニュース戦争”。(数字はビデオリサーチ調べ、関東地区)

 日テレの2014年の年間視聴率はゴールデン(午後7~10時)12・6%、プライム(同7~11時)12・5%、全日(午前6時~翌日午前0時)8・4%。各時間帯でNHK・民放を通じて首位となり、11年以来の「3冠」を奪回した。

 全日は11~13年も首位だったが、その3年間の8・0%から8・4%に数字を上げた。一見、地味ながら「news every.」(月~木曜3・50、金曜4・50)が貢献した。

 14年1月6日から月~木曜の放送時間を約1時間前倒しし、3部制に。水曜キャスターだった「NEWS」の小山慶一郎(30)を月~木曜の午後4時台のメーンキャスターに据えた。この“改革”が成功した。

 10月13日には第3部(後5・53~7・00)が14・8%を記録。10年3月29日の番組スタート以来、最高をマークした。台風19号上陸のニュースと祝日(体育の日)が重なったことが要因とみられるが、条件は他局も同じ。この日の横並びを見ると、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」(後4・53~7・00)は9・9%、TBS「Nスタ・第2部」(後5・50~7・00)は7・1%、フジテレビ「FNNスーパーニュース」(後5・54~7・00)は8・8%。日テレの圧勝だった。

 さらに「news every.」の番組視聴率ベストテンのうち、7つが14年に記録したもの。14年10月クールの平均は10・2%。クール平均2ケタは番組スタート以来初の快挙で、14年の好調ぶりを如実に示している。

 東日本大震災の現場に約60回、足を運んだ小山。14年1月のリニューアルに際して「これからも、その経験を生かし、背伸びをせず、自分の言葉で1つ1つのニュースに向き合い、視聴者の方々に分かりやすくお伝えできればと思っております。また現場にも精力的に足を運び、取材ができたら幸いです」と抱負。

 「2014年のスタートを、この新しい『news every.』で迎えられることに感謝しながら、午後4時台の顔を目指します。あと、月曜から木曜まで日本テレビの社食に通って、社食の顔もひそかに目指します」と意気込んでいたが、その言葉通り“夕方の顔”になった。

 朝の「ZIP!」(月~金曜前5・50~8・00)と並び、夕方も“底上げ”。日テレ編成部が「この1年はそれぞれのレギュラー番組が本当に頑張りました。見たい気持ちにどうしたら答えられるのか、番組を楽しんでもらうにはどうしたらよいのか、それぞれの番組が真剣に考え努力した結果が、日本テレビを楽しんでいただく習慣となり、多くの皆さまからありがたいご支持をいただきました」と分析した通り、まさに“視聴習慣”が数字に表れた。

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2015年1月1日のニュース