「花子とアン」熱さ増すゆかりの地 県立文学館は入館者8倍!

[ 2014年8月11日 08:00 ]

「村岡花子と柳原白蓮」展を開催中の山梨県立文学館。展示は20点ほどの“ミニ展”ながら連日多くの家族連れでにぎわう(山梨県立文学館提供)

 高視聴率が続くNHK連続テレビ小説「花子とアン」(月~土曜、前8・00)の舞台となった、山梨県甲府市や福岡県飯塚市には、ドラマの世界を体験しようと足を運ぶファンの姿が後を絶たない。甲府市は主人公のモデルとなった翻訳家・村岡花子が幼少期を過ごした町。ドラマのクライマックスを控え、お盆休みには、さらに多くの人出が見込まれそうだ。

 3月31日の放送開始から4カ月半、平均視聴率20%超と好調をキープし続けている吉高由里子(26)主演の「花子とアン」。朝ドラ人気を表すかのように、村岡花子ゆかりの地である甲府市は沸きに沸いている。

 最も“熱い”のが「山梨県立文学館」。4月中旬から2カ月半にわたり「村岡花子展~山梨からアンの世界へ」を開催したところ、3万4844人が押し寄せた。同館によると、ほかの展示の平均入館者数と比べ、花子効果は約8倍!広報担当の五味勇二さんは「1989年の開館から25年。最も混んだ展覧会になった」と反響の大きさに驚いている。

 展示会の終了を惜しむファンからの「もう少しやってほしい」との声に後押しされ、7月19日からは「村岡花子と柳原白蓮」展(24日まで)を開催中。わずか約20点のミニ展示だが、目玉は花子の腹心の友・歌人柳原白蓮がしたためた書。富士山の絵に短歌を書いた作品で、2人の友情をドラマで再認識した県内在住の所有者が、寄贈したものだという。初公開の作品をひと目見ようと、すでに3800人が来館。目標としていた5000人は、お盆休み中にも楽々クリアできそうだ。

 また、甲府市では観光客にJR甲府駅周辺をめぐってもらおうと「アンと花子の不思議な手紙」と題したリアル宝探しを実施中。リーフレットに記されたヒントをもとに3つの謎を解けば、特製オリジナルカードなどがもらえる。市観光課によると、リーフレットは7万枚刷ったが「夏休みに入ったら一気にはけた。予想以上のペース」(担当者)で、残りは5000枚ほど。イベント開催期間は9月30日まであるのに、増刷する予定はなく「どうやって対応しようか…」とうれしい悲鳴を上げている。

続きを表示

この記事のフォト

2014年8月11日のニュース