“朝ドラ出世魚”の土屋太鳳「チャンスをください!」が決め手に

[ 2014年7月31日 13:02 ]

平成27年前期連続テレビ小説「まれ」ヒロインに決まった土屋太鳳

 若手女優の土屋太鳳(たお=19)が平成27年前期NHK連続テレビ小説「まれ」のヒロイン・希(まれ)役を演じることが決まった。

 31日に同局で行われたヒロイン発表会見で発表された。土屋は昨年大ヒットした「あまちゃん」の能年玲奈(21)以来となる2年ぶりに開催された日本人ヒロインオーディションで2020人の候補者の中からヒロインの座を射止めた。

 「あまちゃん」オーディションの応募総数は1953人で、久しぶりの2000人超えの難関突破となった。

 最終カメラテストまで「悩んでいた」という制作統括の高橋練チーフプロデューサー(CP)だが、「(ヒロインのように)地道にコツコツと生きていて、見ている方が応援したくなるような生き方をしている子にお願いしたいと探していた。でも、カメラテストの最後の回に彼女が現れて、間違いなく彼女だと。『NHKで育ってきて、いつか朝ドラのヒロインを演じるのが夢』だと語ったあいさつが素晴らしかった」と明かす。

 さらには、カメラテストでの帰り際に振り返った土屋が「チャンスをください!」と懇願したといい、高橋CPも「それにやられたところはある。ストレートな思いをぶつけてくれた」と何よりも熱意が伝わったことが決め手となった。

 初めてのオーディションも初めてのドラマ出演(2010年大河ドラマ「龍馬伝」)もすべてがNHKだったという土屋。「NHKの方々にいろんなことを教わった。なかなか感謝を伝えることができないので、この作品で恩返ししたい」と力を込めた。

 「おひさま」「花子とアン」に続き、3度目の朝ドラ出演。高橋CPは「朝ドラ出世魚。過去にも朝ドラ出演でヒロインを演じた人はいるが、こういう形で育っていくのは初めてではないか。さらなる大ジャンプを期待している」と土屋の飛躍に期待を寄せる。

 ヒロインのまれについて土屋は「すごいマジメだけど不器用で、夢はないわけではなくて、本物の夢は現実から生まれると考える現実的な女の子」と分析。世界一のパティシエを目指すという役どころ。普段から手作りのチョコやクッキーを差し入れすることもあるといい、「スイーツって心を運んでくれるんだなって実感することが多い。ただ、不器用なので、飾りつけとかは手が震えないように鍛えようかな」と笑った。

 今後は物語の舞台となる能登へも行く予定だといい、「地域の方々に会いたい」と前向きだ。最近では「じぇじぇじぇ」「て」など、作中で使われる方言も話題となっているが「能登の言葉は豊かで、(決め台詞を)狙って作ろうとは思わないが、何が出てくのではと思っている」(高橋CP)。物語は子供時代からまれが結婚、出産を経験する30代までを描く。土屋は現在オンエア中の「花子とアン」の撮影が続いており、撮影が落ち着き、一段落ついた10月頃にクランクインとなる。

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