「M―1」来夏復活!ABC&吉本が共催「漫才は大阪のもの」

[ 2014年7月31日 06:30 ]

 2010年に終了した若手漫才師No.1決定戦「M―1グランプリ」が来夏に復活する。ABCテレビが30日、吉本興業との共催で合意したと発表した。来年6、7月ごろに決勝戦を中継する予定で、出場資格など詳細は決まっていない。ネタ重視、真剣勝負の番組構成を目指す方針で、同局の脇阪聰史社長(66)は「漫才は大阪のもの。大阪の局として、キッチリ漫才と向き合いたい」と抱負を語った。

 21世紀のお笑いブームをけん引したM―1が5年ぶりに復活する。同局によると、終了直後から“新生M―1”の立ち上げを構想していたと説明。今年初めに前回主催の吉本興業に再開を打診、今月28日に共催という形で合意したと明かした。

 参加資格は(1)プロ・アマ問わず(2)敗者復活戦を含む予選方法―の2つのみが確定。来年2、3月ごろから予選をスタート、同6、7月に決勝戦を中継する。コンビ結成の年数制限や会場などは決まっておらず、今秋までに開催概要を発表する。

 M―1は芸能界を引退した島田紳助さんが発案し、吉本興業が主催、決勝戦をABC系で生中継する形で01年にスタート。出場者数は第1回の1603組からラストイヤーは4835組にまで増加。08年には関西地区の平均視聴率が35・0%を記録したキラーコンテンツで、吉本興業は「若い才能の発掘、多くのスターを生み、当初の目的を達成した」との理由で終了した。

 幕を閉じた翌年に“後継の賞レース”として、年末に関西系で放送されている年間最強漫才師決定戦「THE MANZAI」が誕生。漫才のビッグレースが1年の間に夏、冬と2回続くことになるが、脇阪社長は「THE MANZAIが始まった時は、ある面でショックでした。漫才は大阪のもの。大阪の局が、漫才と向き合った番組作りをという思いがあった」と吐露。M―1の“生みの親”の紳助さんについては、「芸能界を引退されているので、この番組に出演することはありません。連絡もしておりません」と話した。

 「THE MANZAI」は大会最高顧問を務めるビートたけし(67)が番組冒頭に寸劇を披露するなどエンターテインメント色が強い要素もある。編成制作担当の松田安啓常務取締役(59)は、「漫才はサンパチマイク1本を挟んでの格闘技。あの熱気を視聴者にもう1度伝えたい」と抱負。真剣勝負の色合いが濃い番組構成を目指し、その部分で差別化を図る。

 コンビ結成年の制限など今後の決定次第ではあるが、フットボールアワーやチュートリアルら歴代王者が出場できる可能性は残っており、熱いバトルが期待できそうだ。

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2014年7月31日のニュース