来秋NHK朝ドラ「マッサン」初の外国人ヒロイン

[ 2013年11月19日 05:30 ]

来秋の連続テレビ小説「マッサン」のモデルとなった竹鶴政孝さん、リタさん夫妻(アサヒグループホールディングス提供)

 NHK大阪放送局は18日、来年後期の連続テレビ小説が史上初の外国人ヒロインになると発表した。タイトルは「マッサン」で、ニッカウヰスキー創業者の故竹鶴政孝氏とスコットランド出身の夫人リタさんをモデルにした夫婦の奮闘記。ヒロインはオーディションで決める。ハーフやクオーターのタレントも応募が可能で、朝ドラ初の“青い目のシンデレラガール”は大きな注目を集めそうだ。

 1961年に始まり50年以上の歴史がある朝ドラが、通算91作品目で「青い目のヒロイン」という新たな扉を開く。

 リタさんは故郷のスコットランドで、留学中だった竹鶴氏と恋に落ちて結婚。日本に来て、のちに「日本のウイスキーの父」と呼ばれる夫の酒造りを支えた。夫妻の知人はNHKに「流ちょうな日本語を話し、感謝の心を忘れない日本人以上に日本人らしい人だった」と評しているという。

 ドラマはこの実話をもとに、映画「パッチギ!」「フラガール」などのヒット作で知られる脚本家の羽原大介氏(48)が夫婦の人情喜劇として再構成するフィクション。2010年に他界した劇作家つかこうへいさん(享年62)の弟子でもある羽原氏は、いちずで不器用な夫婦の設定を「どこか“つか作品”に通じるものがある。青い目の大和なでしこと頑固なウイスキーバカの国境を超えた壮大な愛の物語」と表現している。

 ▽竹鶴政孝氏とリタさん 竹鶴氏はニッカウヰスキーの創業者で「日本のウイスキーの父」と呼ばれる。1918~21年、ウイスキー製造を学ぶため英グラスゴーに留学。留学中にリタさんと出会い、両家の家族の大反対を押し切って結婚する。帰国後、サントリーの前身である寿屋でウイスキー蒸留所を完成させ、34年に北海道余市でニッカを創業する。 

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