海老蔵 亡き父団十郎さんと映画共演「言葉で表現できないものが…」

[ 2013年7月10日 16:48 ]

映画「利休にたずねよ」の完成報告会見で市川団十郎さんのパネル写真を横にする市川海老蔵と中谷美紀

 直木賞作家、山本兼一氏原作の映画「利休にたずねよ」(監督田中光敏)の完成特別試写会が10日、都内で開かれ、利休を演じた歌舞伎俳優の市川海老蔵(35)、妻・宗恩役の中谷美紀(37)が完成報告会見に出席した。

 2月に亡くなった父で歌舞伎俳優の十二代目市川団十郎さん(享年66)が利休の師匠である武野紹鴎を演じ、父子共演が実現。海老蔵は会見で撮影時のエピソードなどを披露。出演が決まった際には団十郎さんの家に呼ばれ「あなたが主役なのだからと『出させて頂きます』とあいさつされた」と明かした。

 団十郎さんは武野の資料を集めて研究して役作りに励んでいたといい、それを根拠に監督には「随分注文が言ったはずですが、現場では『はい、わかりました』と素直に受けて演じていた」そうで、海老蔵は「あれ?」と驚くとともに「怖かった」と告白した。
 
 撮影は「風邪と肺炎という状況の中、コンディションは決して良くなかった」昨年11月の1日と12月の1日の2日間で行われ「(父は)映画公開時に自分の命のあるなしをいささかでも感じてしまったのではないか」と振り返った。そして「言葉では表現できないものがありました。僕は弟子と言う形で出演させていただきました」と亡き父へ感謝を表現した。

 「利休にたずねよ」は12月7日全国東映系で公開。8月下旬に開幕するカナダのモントリオール世界映画祭のコンペ部門に出品される予定。

続きを表示

この記事のフォト

2013年7月10日のニュース