海老蔵、父死去後初会見 瞳潤ませ「目を閉じれば心の中にいる」

[ 2013年2月18日 16:30 ]

「三月花形歌舞伎」製作発表会見に出席した市川海老蔵

 歌舞伎俳優の市川海老蔵(35)が18日、都内で行われた「ル テアトル銀座 三月花形歌舞伎」の製作発表会見に登場。父で歌舞伎俳優の市川団十郎さんが3日に66歳の若さで亡くなって以降、初めての会見出席となった。

 「父が生きている時には病院に行けば会うことができましたし、会おうと思うと会えた。亡くなってしまった。でも、目を閉じれば心の中にいるというか、歌舞伎十八番のことはよく思い浮かべますね。今回は『口上』があるが、最初はみんなでという話だったが、こういうこともありましたので、一人で務めることになった。お客さんと一緒に偲ぶわけではないが、父を思い出話ができれば」と目を潤ませて話した。

 義太夫狂言の名作「夏祭浪花鑑」、長唄舞踊「高坏」、そして「口上」を上演する「三月花形歌舞伎」は団十郎さんと共演予定だったシェークスピア原作の舞台「オセロー」の代替として上演されるもの。「父を亡くしたというのは大変大きなことですが、そうだからといって、特別変わったことをするわけではない。興業が決まった時には父も生きていましたし、(昨年12月に中村)勘三郎のお兄さんが亡くなられて、お兄さんに習ったものを務めさせてただけないかと(この演目を)決めた。その後で父も死んでしまったわけだけですが、一生懸命務められるように精進したい」と話した。

 「さまざまな分野で歌舞伎に通じた行動をとっていた。市川宗家としての認識、すべてを背負っていた。その背中を見てきたんだと思う。父は何事にも弱音を吐かなかったですし、何事にも逃げなかった。何事にも向き合っていた。それが一番大きかった。父は言葉数が少ないほうでしたので、背中を見て、感じたことは多かった」と父への思いを語った。

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