山田五十鈴さん“森繁さんのおちょこ”と天国へ

[ 2012年7月13日 06:00 ]

山田五十鈴さんの葬儀・告別式で弔辞を述べる俳優の西郷輝彦(共同通信代表撮影)

 多臓器不全のため9日に95歳で亡くなった女優の山田五十鈴(やまだ・いすず、本名美津=みつ)さんの葬儀・告別式が12日、東京都港区の青山葬儀所で営まれた。

 司葉子(77)北大路欣也(69)ら450人が参列、別れを惜しんだ。棺には山田さんが約20年暮らした帝国ホテルの木製ルームキーとともに、09年に他界した森繁久弥さん(享年96)愛用のおちょこ1個が納められた。2人は何度も共演し、一緒に酒を飲む機会も多かったという。森繁さんの付き人だった女性が、天国でも飲めるようにと持参した。山田さんが入院生活に入った02年以降は森繁さんも体調を崩し、会う機会はなかったが、関係者を通じて「お慕いしています」「心配しています」などメッセージを伝えていたという。

 参列した平幹二朗(78)は「酔っぱらって色っぽかった」と酒席の思い出を語り、中条きよし(66)も「教えていただいた浦霞という日本酒を飲むたび、思い出します」。弔辞を読んだ西郷輝彦(65)も「飲む量は少なかったけど、飲ませ上手」としのんだ。

 出棺の際は、76年の舞台「ながれぶし」から山田さんに三味線を指導してきた三橋美智一さん(73)が「津軽じょんがら節」を独奏。参列者から「五十鈴先生、日本一!」の声が上がった。この日午後、都内でだびに付された。

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