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「余命半年」告白から9カ月 入川保則さん力尽く

[ 2011年12月25日 06:00 ]

11月10日に72歳の誕生日を迎え、喜びの会見を行っていた入川保則さん

 3月に末期のがんのため余命半年と告白していた俳優の入川保則(いりかわ・やすのり、本名鈴木安則=すずき・やすのり)さんが24日午後3時20分、直腸がんのため神奈川県厚木市の病院で死去した。72歳。兵庫県出身。遺作となった主演映画「ビターコーヒーライフ」(監督横山浩之)の来年5月12日公開を待つことなく帰らぬ人となった。葬儀・告別式は近親者のみで行う。喪主は置かない。来年1月にお別れ会を開く。

 9月に都内で「ビター…」の製作発表会見を行った際、「定期健診で医者から“これなら年越せますよ”と言われちゃいました」と話していた入川さん。正月を迎えることなく他界した。

 みとったのは長男の正則さん。午後3時ごろに容体が急変。激しくせきをしたため、のどに詰まっていた痰(たん)を取り除くと気持ちよさそうな顔になり、そのままスッと亡くなった。安らかな表情だったという。23日から言葉を発することができず、22日に正則さんが「帰るよ」と言って病室を出た時に「ありがとう」とか細い声で答えたのが最後の言葉だった。

 訃報を受け5人の子供が病室に集まった。所属事務所社長や、40年来の友人で特撮ヒーロー・ドラマ「ミラーマン」(71~72年)などで活躍、入川さんから誘われて「ビター…」にも出演した石田信之(61)も駆けつけた。

 今月8日に病室で転倒し大腿骨を2カ所骨折してから病状が悪化。事務所社長が24日朝に見舞った際、「ビター…」の公開日と1月に完成披露を行うことが決まったことを告げると、うれしそうな表情を見せた。

 昨年7月、舞台公演で沖縄を訪れた際に脱腸となり、検査で肛門から10センチのところに腫瘍が見つかった。切除手術を受けたものの、がんは全身に転移。延命治療を拒み今年3月に会見を開いて、末期がんで余命半年であることを明らかにした。

 住んでいたアパートが建て替えになり、11月から厚木市の病院に入院。11月10日の72歳の誕生日には都内で会見し「誕生日を迎えられると思わなかった。今までで一番うれしい」と話していた。

 生前に葬儀の手配を終え、葬儀用に自らお経と会葬者へのあいさつも録音。死後に出版する予定で、著書「自主葬のすすめ」も書き上げていた。

 ◆入川 保則(いりかわ・やすのり、本名鈴木安則=すずき・やすのり)1939年(昭14)11月10日、兵庫県生まれ。17歳で俳優デビュー。「水戸黄門」「銭形平次」「部長刑事」などのテレビドラマで名脇役として活躍。3度の離婚歴があり、前々妻との間に娘が2人、前妻で04年に離婚した元女優ホーン・ユキさん(61)との間に息子が3人いる。今年6月には自らの人生を歌にした「脇役」で歌手デビュー。

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