吉右衛門、親子2代で人間国宝に…文化審議会が認定答申

[ 2011年7月15日 18:16 ]

 文化審議会(西原鈴子会長)は15日、重要無形文化財保持者(人間国宝)に歌舞伎立役の中村吉右衛門(67)=本名・波野辰次郎、東京都港区=と、沖縄の伝統芸能、組踊音楽歌三線の西江喜春さん(70)=那覇市=を認定するよう高木義明文部科学相に答申した。これにより人間国宝は116人、故人を含めた累計認定者は332人となる。

 中村は父、故松本白鸚さんも1975年に人間国宝と認定。文化庁によると、親子が人間国宝になったのは芸能の部で19例目、うち歌舞伎界では5例目という。西江さんは、組踊音楽歌三線の人間国宝として2人目の認定となる。

 文化審議会は人間国宝のほか、重要無形文化財保持者団体の構成員として「日本能楽会」(東京都渋谷区)のシテ方など33人を追加認定。選定保存技術保持者として、国宝・重要文化財などの板ぶき屋根に使われる「屋根板製作」の栗山光博さん(59)=長野県南木曽町=を新たに認定、ベニバナを使った伝統的な染色に用いる梅の実の薫製をつくる「烏梅製造」の中西喜久さん(66)=奈良市=の認定を答申した。

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