「仁義なき戦い」「緋牡丹博徒」が大ヒット 東映の岡田茂氏死去

[ 2011年5月9日 10:11 ]

 「仁義なき戦い」などの任侠映画や数々の時代劇をヒットさせた東映の名誉会長、岡田茂(おかだ・しげる)氏が9日午前5時55分、肺炎のため東京都内の病院で死去したことが分かった。87歳。広島県出身。

 葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。長男は東映社長の裕介(ゆうすけ、本名剛=つよし)氏。

 東大卒業後、東映の前身である東横映画に入社し、一貫して映画製作の現場を歩んだ。多数のスターを起用して時代劇路線を成功させ、京都、東京撮影所の所長を歴任し、故鶴田浩二さんの「人生劇場・飛車角」や藤純子(現富司純子)の「緋牡丹博徒」などのシリーズもので任侠路線を確立。菅原文太らを起用してやくざの抗争を描いた「仁義なき戦い」をシリーズ化して実録路線として定着させた。

 1971年から93年まで社長を務めた後、会長、名誉会長、相談役を経て2006年に名誉会長に復帰。日本映画製作者連盟の会長なども務め、邦画の復興に尽力した。
 著書に「悔いなきわが映画人生―東映と共に歩んだ50年」などがある。

 1995年勲二等瑞宝章。

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2011年5月9日のニュース