ベンダース、ギリアム監督も…映画人100人が東北にエール

[ 2011年4月21日 09:10 ]

 「世界中の映画人が皆さんを応援しています」。東日本大震災で被災した東北地方で、市民出資の映画館を運営する「フォーラムネットワーク」(本部・山形市)に対し、約20カ国の100人以上の映画監督や俳優から、続々と励ましの電子メールが寄せられている。

 仙台市の映画館「フォーラム仙台」など7都市の9館でつくる同ネットワークが、震災1週間後に「被災地の映画ファンへメッセージを」と、メールで呼び掛けたのがきっかけ。映画関係者の間で転送され、予想を上回る反響となった。

 映画「ベルリン・天使の詩」などで知られ、「日本文化の熱狂的なファン」と言うドイツのビム・ベンダース監督は「日本を襲った困難に、これ以上ないほど打ちのめされた」とメール。「映画には癒やす力があるはずだ」として、近く東北地方などで無料の上映会を行うことを約束した。

 韓国映画「猟奇的な彼女」の人気女優チョン・ジヒョンは「日本の皆さんの対処能力や冷静さにとても感動しました。力を合わせればきっと立ち直れると信じています」。仙台市出身の岩井俊二、米国のソフィア・コッポラ、英国のテリー・ギリアムの各監督らもメッセージを寄せた。

 一部は劇場ロビーなどに展示。メッセージの大半をまとめたサイト「FILMMAKERS FOR JAPAN」も、有志の手で開設された。自宅が津波に流されたというフォーラム仙台の森匠副支配人は「私たちの心の支えになり、とてもありがたい。心が元気になる映画を上映していきたい」と笑顔で話した。

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2011年4月21日のニュース