竹野内豊“慰霊の旅”戦地サイパン島ゴール

[ 2011年2月3日 06:00 ]

中部太平洋慰霊碑にて(奥から)平山秀幸監督、竹野内豊、山田孝之

 俳優の竹野内豊(40)が平和の祈りを込めた1万5000キロの旅をサイパン島で締めくくった。映画「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」(監督平山秀幸、11日公開)の「太平洋戦争を伝えるキャンペーン」。昨年12月22日に沖縄でスタートし、戦争体験者の講演や折り鶴作りを国内9カ所で行った後、最後に舞台となった同島を訪れた。

 戦争末期のサイパン島で故大場栄大尉(竹野内)率いる日本兵が47人で米軍と戦い、民間人の命を守った実話を日米双方の視点から描いた。竹野内は、計1万1000羽の折り鶴を共演の山田孝之(27)とともに届け、島北部の慰霊碑で手を合わせた。多くの日本兵や民間人が身を投げた断崖「バンザイクリフ」もめぐり、「戦争の歴史を伝えていく気持ちを忘れてはいけないと感じた」と話した。島で唯一の映画館での試写会では、約200人の観客がスタンディングオベーション。実際に戦争中に大場隊とも遭遇した元米海軍のマーヴィン・アヴィラさん(85)は「戦争映画は過剰すぎる表現が多いが、この映画はバランスが取れている」と賛辞を送った。米国での正式上映も調整されている。

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