センバツ入場行進曲にいきものがかりの「ありがとう」

[ 2011年1月15日 06:00 ]

センバツ入場行進曲「ありがとう」を歌ういきものがかり

 第83回選抜高校野球大会(3月23日から12日間、甲子園)の開会式入場行進曲が、いきものがかりの「ありがとう」に内定した。17日の運営委員会で正式に決まる。同曲は昨年ヒットしたNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の主題歌として幅広い世代の支持を獲得。老若男女を癒やすさわやかなメロディーが、球児たちの戦いを彩る。出場校は28日に決定する。

【歴代入場行進曲


 「ありがとう」は昨年の「NHK紅白歌合戦」でも歌われ、いわばバンドを国民的な知名度に押し上げた曲。国民的注目を集めるセンバツにはうってつけだ。

 同曲を収録したベスト盤「いきものばかり」は昨年、3枚しか出なかったミリオンセラーのひとつになった。シングル盤も、ドラマとの相乗効果で20万枚超えを果たしており、行進曲の条件の1つである販売実績も申し分ない。

 路上ライブからコツコツと支持を拡大し、昨年9月に初めて東京・日本武道館でライブを果たしたグループの道のりは、出場した各校が選抜を受けるまでにたどった、それぞれの厳しい道のりを象徴するようだ。

 また♪ありがとうって伝えたくて――と歌い上げるサビも大会にぴったり。ここ数年の甲子園大会の宣誓では「プレーできる喜び」や「感謝の気持ち」という言葉が多用されている。09年夏に宣誓した伊万里農林の吉永圭太主将は「(この年)バスの横転事故で亡くなった大分・柳ケ浦高の野球部員への思いもこめた」。さらに第2次世界大戦で命と青春を奪われた昔の球児に思いをはせたものもあった。

 「ありがとう」の優しいメロディーは闘志をかき立てる性質ではないものの、プレーできることへの感謝を思い起こさせるにはこれ以上ない曲。一投一打をおろそかにしない、白熱のプレーの呼び水になりそうだ。

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2011年1月15日のニュース