宇多田ヒカル 活動休止直前に“緊急”世界契約

[ 2010年11月9日 06:00 ]

宇多田ヒカル自身が監督を務めたPVのワンシーン

 歌手の宇多田ヒカル(27)が新たに英EMIミュージックと全世界契約を結ぶことで合意した。日本時間8日、同社が発表した。今後、日本以外での活動も「宇多田ヒカル」名義で統一する。来年以降の無期限芸能活動休止を前にしたこの時期に、新たな契約に動いた背景には、宇多田と米ユニバーサルとの間に先月ボッ発した“ベスト盤問題”がある。

 宇多田は5日に帰国し英日それぞれのEMIトップと会談、契約に合意した。無期限休養が明け次第、正式に契約を交わす運び。
 活動休止まで2カ月を切っての“駆け込み”契約には、英語圏での「Utada」名義で契約していたユニバーサルとの騒動が大きな要因。
 EMIと制作したベスト盤「シングル・コレクションvol2」の発売日と同じ11月24日に、ユニバーサルが無断でベスト盤を発売することを決定。先月25日に公式サイトなどで「非常識な、失礼なやり方なのでは?」と不快感をあらわにし、「アーティストとして泣き寝入りしたくなかった」と書き込んでいた。
 一方で、EMIのベスト盤は「誠意ある作品」と強調。今後はその作品をともに作ったパートナーと「宇多田ヒカル」として世界展開していく。
 従来の世界活動と異なるのは、EMI全体との契約である点。「Utada」名義の活動は米ユニバーサルグループ全体との契約でなく、傘下のレーベルと交わした契約だった。
 英EMIグループはビートルズ、ローリング・ストーンズ、クイーンら大物が所属し全世界売り上げ3位。世界4大レーベルの1つに数えられる名門。同グループCEOのロジャー・ファクソン氏は「素晴らしい才能を持つアーティストに貢献しサポートし続けていくことをうれしく思う」とコメントし、オリビア・ニュートン・ジョン(62)やサラ・ブライトマン(50)ら、グループに籍を置く世界的な歌姫に肩を並べる活躍を期待している。
 なお、今回の契約合意に関しユニバーサル・ミュージック・ジャパンは「申し上げることはございません」としている。

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2010年11月9日のニュース