「俺たちに明日はない」アーサー・ペン監督死去

[ 2010年9月30日 10:36 ]

第57回ベルリン国際映画祭で名誉金熊賞を受賞したアーサー・ペン氏=2007年2月15日

 「俺たちに明日はない」などの作品で知られた映画監督のアーサー・ペン氏が28日夜、うっ血性心不全のためニューヨーク・マンハッタンの自宅で死去した。88歳。米メディアが報じた。代表作である同作品はアメリカン・ニューシネマの先駆けとなった。

 1922年、フィラデルフィア生まれ。50年代にテレビドラマ、60年代にブロードウェーで活躍。大恐慌の30年代に銀行強盗を繰り返すカップルを描いた「俺たちに明日はない」(67年)は、壮絶な銃撃シーンや斬新な性的描写で大きな話題を呼び、「タクシードライバー」など70年代の米映画にも大きな影響を与えた。

 また、米紙ニューヨーク・タイムズによると、60年の大統領選テレビ討論で、ニクソン氏と対峙したジョン・F・ケネディ氏に「カメラを真っすぐに見据え、答えを短く」とアドバイス、有権者に「自信と落ち着きのある雰囲気」を印象づけ、ケネディ氏に流れが傾く一因になったと評された。(共同)

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