“タレント出没情報”に竹下通り混乱、ケガ人も

[ 2010年3月27日 06:00 ]

多数の人が倒れ、すし詰め状態になった竹下通り(IT関連会社「イオス」提供)

 東京・原宿の「竹下通り」で26日、芸能人がいるとの噂が広まり、興奮した女性らが殺到、多数の人が折り重なるように倒れる事故が起きた。警視庁原宿署によると、13~14歳の少女4人が過呼吸や顔面打撲などで病院に救急搬送されたが、いずれも軽症。複数の芸能人の名前が挙がっていたが、実際には現場にいなかった。

 現場は竹下通りの原宿駅側の入り口に近い道幅約6メートルの路上で、駅に向かって緩やかな上り傾斜がついている。同署によると、午後4時20分ごろ、芸能人がいるとの噂が流れたため、興奮した女性らが約100メートルにわたり殺到したとみられている。
 近くの雑貨店で働く内田裕子さん(20)によると、午後4時ごろから人が増え、身動きできない状態になり、あちこちで女性の悲鳴が聞こえ、放心状態で座り込んでいる女性もいたという。近くでアルバイトをしていた女性(18)は「キャーという歓声が上がったので有名人が来たんだなあと思ったら、物凄い勢いで人が集まってきた」と振り返った。また、流れに巻き込まれたという神奈川県藤沢市の中学3年生の女子生徒(15)は「逃げようと思ったら後ろからどんどん押されて身動きが取れなくなった。満員電車よりひどい状態で、足が浮いていた」と話した。
 近くにいた女性らによると、出没情報が流れたのは「Hey!Say!7」の山田涼介(16)、「NEWS」の山下智久(24)、「嵐」の櫻井翔(28)、ジャニーズJrの中山優馬(16)、俳優の小栗旬(27)、AKB48だが、同署によると、実際には有名人はいなかったという。「春の高校バレーボール全国大会」の決勝戦が行われた近くの代々木競技場にスペシャルサポーターの「Hey!Say!7」がいたため話が広がったとみられる。
 事故当時は歩行者天国を実施しており、春休み中のため中高生もおり、普段より人が多かった。有名人がいるなどの噂で人が集まることは年に数回起きているが、原宿署は「これほど大規模なのは聞いたことがない」とと話した。

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2010年3月27日のニュース