酒井容疑者“クロ”も起訴難しい?勝負は9日間

[ 2009年8月20日 07:03 ]

 覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕されたタレント酒井法子容疑者(38)の毛髪鑑定の結果、覚せい剤の陽性反応が出た。

 一方で毛髪鑑定の証明力の弱さを指摘する声も多く、樋口明巳弁護士は「髪の毛は人によって伸びる速さが違うため、使用時期は特定できない。そのため毛髪鑑定と容疑者の自白だけでは公判維持は難しく、通常は起訴しない」と言う。起訴するには「直近の使用日時をある程度絞り込む必要がある」とし、現状では立件は不可能との見解。
 元最高検検事で筑波大名誉教授の土本武司氏は「毛髪鑑定は実質証拠ではなく補助証拠としての意味しかなく、私だったら起訴しない」との見方を示した。立件へ向けた今後の取り調べについては「容疑者が最低でも逮捕される10日前までに覚せい剤を使っていること。これを特定して毛髪鑑定の結果とすり合わせることができれば起訴もありうる」と話した。
 この日、酒井容疑者は拘置期限を迎えたが、20日から28日までの拘置延長が決定。夫の高相祐一容疑者(41)=同容疑で逮捕=の8日間(14~21日)を上回る9日間となったが、この延長期間について合理的な理由はなさそうだ。「29、30日が土、日曜のため、週末までに起訴したい意向だと思う」と指摘する声が多かった。
 これまで覚せい剤の使用時期、頻度などについて両容疑者の供述は食い違いをみせている。警視庁では延長した9日間で、こうした食い違い点を詳しく追及。酒井容疑者の使用実態を解明し、使用での立件に向けて突破口を切り開くつもりだ。

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2009年8月20日のニュース