微量で立証困難…酒井容疑者“不起訴”?

[ 2009年8月11日 07:49 ]

 酒井容疑者の自宅から見つかった覚せい剤は、ごく微量だったため、捜査関係者からは「起訴できない可能性もある」との指摘も出ている。

  酒井容疑者の逮捕容疑は東京都港区の自宅マンションで、アルミ箔(はく)に包まれた覚せい剤0・008グラムを所持した疑い。化粧ポーチの中に入っていた。覚せい剤1回の平均使用量が約0・03グラムとされ、起訴される事件はそれ以上の分量を所持したケースが多い。
 今回は微量で、薬物事件を多く手掛ける小森栄弁護士は「通常なら起訴猶予になる」と指摘。検察幹部も「所持での起訴はハードルが高い。今回は微量なので鑑定してももほとんど残らず、公判で鑑定の適法性などを立証するのが困難になる」と慎重。警視庁の捜査幹部は「微量の事件は検事が起訴したがらない」と苦慮する。酒井容疑者は使用を認めているが、6日間行方不明だったこともあり、尿検査で覚せい剤反応は出なかった。
 一方、検察出身のある弁護士は「芸能人の麻薬汚染がここまで深刻化している以上、捜査当局は今回の事件を一罰百戒の意味も込めて是が非でも起訴、有罪に持ち込みたいはず。組織犯罪対策5課が捜査の中心となっているのは、入手経路も含めて背後関係を徹底的に洗い出す意図がうかがえる」と話す。
 また、別の法曹関係者は「使用についての立件は困難が伴うが、所持は本人も吸引まで認めており立件できるはず。警視庁も相手が有名人なので、社会的影響を考えて不起訴という事態は避けたいはず」との見方を示した。不起訴となったとしても、清純派として人気を集めてきた酒井容疑者にとっては、イメージが大きく損なわれたことは間違いない。

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