ゆる~いヒーロー大人気 地域密着アニメで映画も完成

[ 2009年3月11日 08:34 ]

滋賀県内の子供たちに人気のアニメ「滋賀ッツマン」(藤井組提供)

 ヒーローは悪と戦う正義の味方。そんな常識にとらわれない異色のローカルアニメが、滋賀県内の子供たちの間で人気となっている。地元テレビ局びわ湖放送の「滋賀ッツマン」。映画化もされ、チケットはあっという間に売り切れた。ヒーローとは懸け離れた独特のゆるさと「地域密着」が魅力のようだ。

 プロフィルによると、滋賀ッツマンが戦わないのは、滋賀が平和だから。週1回、4分間の番組はキャラクター同士のとりとめのない会話でのんびりと進む。県内の地名にちなんだユニークな仲間たちが毎回登場するのが見どころだ。
 大津市瀬田のアセッタちゃんの得意技は「雪駄(せった)で天気占い」、シガラッキーは「そこそこの幸運(ラッキー)」で甲賀市信楽町を守る、といった具合。草津市の小六男児は「次はどこのヒーローかが楽しみ」と話す。
 約1時間の長編映画も完成した。2月14、15日に草津市で開かれた上映会には計約1400人が詰め掛け、映画館側が「地域限定の映画でこんな人気は聞いたことがない」と驚くほど。
 制作した滋賀県守山市のクリエーターグループ「藤井組」の西川興監督(39)は「滋賀は全国から見れば地味だけど、それを『平和だ』とプラスのネタにしたのがうけた。滋賀をキャラクター立国と言われるくらい盛り上げたい」と意気込んでいる。

続きを表示

2009年3月11日のニュース