氷川きよし“育ての親”松井由利夫さん死去

[ 2009年2月21日 06:00 ]

 作詞家の松井由利夫(まつい・ゆりお、本名義雄=よしお)さんが19日午前8時ごろ、都内の自宅で死去した。83歳。東京都出身。

 人気歌手の氷川きよし(31)のデビュー作「箱根八里の半次郎」や「一剣」など大半の作品を作曲家の水森英夫氏(59)とのタッグで手掛けてきた。水森氏は「個人的な相談もしましたし親を亡くした気持ちです」。19日には氷川から何度も連絡が入ったといい「大変なことになってしまったと言って、おいおい泣いていました」と話した。
 死因は明らかにされていないが、関係者によると松井さんは昨年、前立腺がんを患い入院。手術を受けて昨年12月末に退院したが、数日前に容体が急変した。
 退院した際には自宅で氷川が大トリを務めたNHK紅白歌合戦を観覧。また、作詞した4日発売の最新曲「浪曲一代」はオリコンチャート1位を記録し「教え子の晴れ姿と快挙をとても喜んでいました」(水森氏)。歌ができるたびに、松井さんは歌詞の意味と言葉を丁寧に氷川に教え込んだ。水森氏は「あんなにいっぱい聞く歌手もいないだろうし、あんなにいっぱい教えてあげる先生もいないでしょうね」と振り返った。
 松井さんは氷川のほか、五木ひろし(60)や坂本冬美(41)らに詞を提供。山口ひろみ(33)が3月4日に発売する新曲「津軽恋つづり」が遺作となった。生前、家族には「死んでも派手なことはしないでほしい」と伝えており、葬儀も近親者のみの密葬で行われる。

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2009年2月21日のニュース