幸四郎、染五郎“乱歩歌舞伎”第2弾が決定

[ 2008年11月19日 06:00 ]

江戸川乱歩の小説をもとにした新作歌舞伎の第2弾が、来年10月に東京・千代田区の国立劇場で上演されることが決まった。同劇場では現在、松本幸四郎(66)、市川染五郎(35)父子の共演で「人間豹(ひょう)」を題材にした第1弾「江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ)」を上演中。

 マント姿で明智小五郎を演じる幸四郎や、殺人鬼・人間豹に扮した染五郎によるクライマックスの宙乗りなど、視覚的な面白さも話題を呼び、「満員御礼」が続く人気。観客からの要望もあり、再び“乱歩歌舞伎”が製作されることになった。同劇場ではシリーズ化も視野に入れている。
 題材となる小説の選定は、26日の千秋楽後に始める予定。演出も担当している幸四郎は「成長していく自分の子供を抱いている心境」と大喜び。“乱歩歌舞伎”を企画した染五郎は、今作が人間豹の「明智小五郎、また会おう」のせりふで終わっていることから「落とし前をつけないといけない」と続編も示唆。すでにスタッフに新しい宙乗りを相談するなど、アイデアを練り始めている。初日には乱歩の孫で雑誌編集者の平井憲太郎氏(58)も観劇に訪れ「祖父も喜んでいる」と話し、幸四郎らを感激させた。

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2008年11月19日のニュース