和央 宝塚以来の“男役”は極悪悟空

[ 2008年8月14日 06:00 ]

 女優の和央ようか(40)と歌手の中川晃教(25)のダブル主演で、来年2月に東京・日比谷の日生劇場で「SUPER MONKEY(スーパー・モンキー)―西遊記―」が上演される。2人は初共演で、中川は孫悟空、和央は孫悟空の分身、美猴闘戦(びこうとうせん)役。孫悟空はオスという設定で、宝塚歌劇団宙組の男役トップで活躍した和央にとっては、退団後初の“男役”になる。

 クールな黒のコスチュームの和央と、孫悟空を連想させる金髪の中川。このほど都内のスタジオで行われた顔合わせで初対面した2人は「かわいらしい方」(中川)「舞台経験が多いという感じ」(和央)とお互いの第一印象を語った。

 和央は堺正章(62)主演のドラマ「西遊記」のファンで、毎週ドラマの放送時間にはテレビの前に陣取るほど。「美猴闘戦」は、悟空の悪の部分が形となって現れる役で「これは面白いことになりそう」とオファーを快諾した。中川も大の悟空好きで飼い犬に「ゴクウ」と名付けていたほど。孫悟空役に「子供のころから“サルに似ている”と言われてきたので」と運命的なものを感じている様子だ。

 和央は、06年7月に宝塚を退団後、初の“男役”。「宝塚では女性ばかりの中での男役。でも今回は男性キャストもいる中での男役。私にとっては“未知の世界”に足を踏み入れることになりますね」と笑った。

 演出を国際的エンターテインメント集団「シルク・ド・ソレイユ」の振り付け家、林永彪(りん・よんぴょう)氏(43)が担当するのも話題。製作の松竹によると、同集団が売りとするサーカスやアクロバットが盛り込まれ、幻想的な舞台になるという。

 同集団の公演は日本でも「キダム」「ドラリオン」などが大ヒット。中川は「キダム」を観賞しており、和央は話題の「オー」「ミスティア」を見るため米ラスベガスにまで足を運んでいる。和央は「これぞ総合芸術。参りました」と感想。2人とも林氏との仕事を楽しみにしている。

 歌、踊り、スペクタクルが満載の、これまでにない「西遊記」が見られそうだ。

 ≪互いに「凄い人」≫2人は初対面だが、中川は02年1月に和央の舞台「カステル・ミラージュ」を観賞したことがある。当時、ミュージカル「モーツァルト!」に主演しており、同作演出の小池修一郎氏(52)が宝塚の演出も手がけていたことから、観賞を勧められた。「“凄い人がいるから見ておいで”と言われた。それが和央さんだった」と中川。対する和央も「そういえば私も小池先生から“モーツァルトに凄い人が出てるよ”と言われたことがある」と話すなど、2人は“奇妙な縁”に驚いていた。

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2008年8月14日のニュース