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田中恒成 正月から「早く次の試合へ準備したい」、V3から一夜明け

[ 2020年1月1日 13:35 ]

東京で一夜明け会見に臨んだ(左から)畑中清詞会長、3度目防衛に成功した田中恒成、その父の田中斉トレーナー
Photo By スポニチ

 大みそかに3度目の防衛に成功したWBO世界フライ級王者・田中恒成(24=畑中)が1日、都内で一夜明け会見に臨み「気持ち良く試合ができた」と改めて3回KO快勝の余韻にひたった。

 フィニッシュは右、左、左のアッパー3連発。「(仕留めるために)ボディーを狙っていたけど、それが結果的にいい伏線になり、すぐに上に切り替えた」。ボディーを嫌がる挑戦者がガードを下げ、両腕にすき間ができたところへ一気に叩き込んだ。

 今年はスーパーフライ級に進出し、4階級制覇を目指す。ただ、春頃が有力な次戦について本人は「フライ級に残っても階級を上げても、どちらでもいい。会長に任せています」と希望を語らず、それを受けた畑中清詞会長は「しっかり話し合いたい」と保留した。

 昨年の田中は4月に元WBA&IBF世界ライトフライ級王者の田口良一(ワタナベ)に完勝し、8月に指名挑戦者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)に7回TKO勝利。フライ級で闘志をかき立てられそうな試合は他団体王者との統一戦ぐらいと言えそう。しかし本人は「強くなりたい思いが強いから、どんな相手でもモチベーションは変わらない。しっかり練習して臨めると思う」と言う。たとえ次戦で強豪ひしめく階級への進出が実現しなくても、その日が遠くないだけに準備期間と捉えればいいというわけだ。

 ランク10位を退けたV3戦も、先を見据えているからこそ体重と体調の管理をかつてないほど徹底し、リングで本来のスピードを発揮した。「昨日の試合を最低ラインとして、もう一段レベルを上げて強い選手に挑んでいきたい」。その“強い選手”の一人は前日に同じリングで初防衛を果たしたWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(Reason大貴)だ。「スーパーフライ級に上げてから攻撃力が増している。ずっと攻撃を出すスタミナも凄い」と印象を語り、対戦したい相手かと問われると「まあ、そうです」と答えた。

 正月の過ごし方は「早く次の試合へ準備したい」。どんな相手を迎えるにしろ、闘志満々なのは間違いない。

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2020年1月1日のニュース