「甲子園はどうよ?」ロッテ石垣元気の強心臓にスーパー1年生驚がく…逆境甲子園ベンチ裏でまさかの一言

[ 2026年1月9日 22:30 ]

左から146キロマークの石垣、148キロの神崎、142キロの北田
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 昨年は春夏の甲子園に出場した健大高崎(群馬)が9日、高崎市内のグラウンドで練習を公開した。

 昨秋ドラフトでは最速158キロ右腕・石垣元気(3年)が同校初のドラフト1位指名でロッテ入りし、同3位で左腕・佐藤龍月がオリックス入り。今春から新エースとして期待を受ける最速146キロ右腕・石垣聡志(1年)は「自分の実力を上げて甲子園の舞台で力を発揮したい」と勝負の夏を見据えていた。

 投手陣の競争は激化の一途だ。遊撃手兼任の神崎翔斗(1年)は最速を148キロに伸ばし、投球術に長ける左腕・北田莉玖(1年)も142キロをマーク。今夏の最速140キロから146キロまで球威を増した石垣は「これまでは質を追い求めてきましたが、球速を求めることを秋と冬のテーマにしました」と振り返った。設定した目標をクリアしたからこそ、言葉に自信がみなぎる。

 これ以上ないお手本の背中を追っている。同じ右腕、そして「石垣」の名を持つ石垣元気は常人にはない強心臓を持っていた。今夏の甲子園初戦となった京都国際戦。初回に2点を失うなど6回を終えて3―6のリードを許す展開だった。そんな逆境の中、ベンチ裏で救援登板の準備に取り組む石垣元気。負ければ高校野球が終わる3年夏。サポートしていた石垣聡志は想定していない言葉を聞いた。
 
 「甲子園はどうよ?」

 石垣聡志は自分の耳を疑った。「負ければ終わりの甲子園のベンチ裏で1年生に“甲子園はどうよ?”と言葉をかける余裕…。大舞台で凄い余裕があるんだと…」
 
 板東英二、江川卓、荒木大輔、桑田真澄、松坂大輔、斎藤佑樹、吉田輝星…。甲子園のエースはその大舞台にビビらなかった。そして、石垣もそうだった。8回から救援すると、2回を完全投球で2三振を奪い、春夏甲子園の場内表示最速の155キロをマークして高校野球のマウンドに別れを告げた。

 石垣と佐藤が引退した今秋の群馬県大会。石垣聡志は右太もも裏の肉離れで戦線離脱し、新エースを欠いたチームは準々決勝で力尽き、26年選抜大会の出場は絶望的になった。責任を痛感した石垣聡志だったが、2年夏に左肘内側側副じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けた佐藤龍月の言葉が支えになった。

 「ケガは焦るけど、焦っちゃいけない」

 2年時の選抜で健大高崎を初の日本一に導きながら、チームの未来と自身の将来を見据えて左肘手術に踏み切った先輩の言葉は重かったからこそ、焦る気持ちを抑えることができた。

 「佐藤と石垣」。2人の先輩の言葉を元に飛躍を誓う。年末に実施した沖縄・石垣キャンプでは自己最速の146キロをマークした石垣聡志はこう言った。

 「石垣元気さんも、佐藤龍月さんもいない。背中を追っていく感覚はずっとありました。けれど自分がチームの中心として頑張る責任感が出てきた」

 北海道出身の石垣元気の後を追う、沖縄県石垣市出身の石垣聡志。先輩たちが残した足跡を踏みしめている。(アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)

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